NHKの番組を見ていたら、金融工学の専門家が登場。
世界には1京余円のお金があり、そのうちの2割くらいは
投資先がなくてウロウロしているとか。
京などという単位が現実のものになるなんて・・・
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この投資先がないということこそ、こういう意味である。ものへの投資は儲けが少ない。基本的に、需要がなく、供給ばかりが多いからだ。よって長期の株式投資も同じ事。勢いマネーゲームという短期投資に走る。バブル造成などを人為的に作ったりして、短期に他人の金をむしり取って膨らんできたのがこのエントリーの結末である。それも見せ金の20倍ほどのレバレッジを懸けたりして。
人々の生活に必要な金までもがこうして、他人のおもちゃのようなことに吸い取られてきたわけだ。失業者、不安定雇用者が世界中にどんどん増えているという現象も、法人などの株を上げるべく人件費をどんどん削るから起こったことと観てきた。
今の先進国家はというと、この金融暴力に歯止めをかけるどころか、不足しがちな外貨、貿易収支の穴埋めに活用しがちなのだろう。つまり、暴力と分かっていて見て見ぬふりをしている。先進国がこうだから国連も動かないのだ。
世界的マネーゲームという金融暴力。その狂暴な野放し状態によって、若者、人々の未来が見えなくなっている世界。本当に酷い世の中だと思う。
資本主義が起こった頃に、まだそれへの法が整備されていない頃、15時間労働とか、女性子ども労働とかがあったような時代に似ている。
こんな世界を観たら、過去の経済学者たちはみな本当に驚くことだろう。経済学が各論ばかりになって、総論がないからこういうことになったのではないか。新しい有効需要を抜本的に創造しようという事を中心とするような現物中心の経済学は、無視、敵視されているのだろう。人間の職業というものが、現物経済の中にしか存在しないことは確かであるのに。
この番組の主人公は金融工学の専門家で
ファンドをやっている中国系アメリカ人。
お金の必要な貧乏人にお金がまわらないのは
オカシイと、大都市のスラムの再開発や
破産したギリシャの企業に投資をしているとのこと。
ハゲタカ・ファンドではない投資ファンドを経営している。
面白い人物。