たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

月組『Eternita』-ライブ配信

2021年01月17日 23時34分28秒 | 宝塚
 ひきこもりの2日間、暗くなってから買い物だけ出たら冬の夜空に三日月が美しく輝いていました。6月に予定されていたディナーショーからバウホール公演へと形を変えた『Eternita』、最下級生といっても在団10年目以上、きびしい上下関係があるのでしょうが2013年の『月雲の皇子』に出演していた仲間たち、『赤と黒』ではどなたかわからないけれど娘役さんのパートを影でうたうという工夫がされていて、男役さん5人によるスペシャルライブはみなさん可愛く、あたたかい雰囲気に包まれた公演でした。舞台上で宝塚ダットミュージックによる生演奏、「生演奏いいですね」とたまきちも嬉しそうでした。

 カーテンコールで「タカラジェンヌはここにいます。毎日キラキラと生きています。わたしたちはみなさんの夢であり、希望であり、光でありたい」と。アップで映し出された5人の笑顔をキラキラとしていました。きっと不安もあるだろうに、『ピガール狂想曲』の大劇場公演千穐楽に続いて、わたしたちに安心と元気を届けようとしてくれたことだけでも十分すぎるほどにうれしいひとときでした。

 オンデマンド配信で視聴したばかりの『月雲の皇子』から、蜘蛛族の少年ティコを演じた佳城葵さん(愛称やっくん)による再現がありました。心の残るこの場面、

「晴れた晩に蜘蛛が糸を出しながら空を飛ぶ姿をぼくは「つきぐも」と呼ぶ、月の光で糸が光って綺麗だから月の光の女神さまのところにいくのかもしれない。」

 8年前の映像以上に輝く少年の瞳、芝居のクオリティ高しと思いました。

 鳳月杏さん(愛称ちなつさん)とのデュエットダンスで最後はハットをちょんと乗せられたちなつさんの照れている姿が可愛かったりとか、ちなつさんのアンドレの歌を了解なしにたまきちが勝手入れたとか、新人公演でちなつさんがアンドレをすると決まった時すごく嬉しくてアラン役の自分はやっと恩返しができると思ったエピソードとか、記憶があるうちに書き留めておきたいことは尽きませんが明日出勤だし、三度目の投稿になってしまうのでこれぐらいでとどめます。

 連投、失礼しました。訪問ありがとうございます。




月組『Beautiful Tomorrow』

2021年01月17日 18時46分14秒 | 宝塚
1995年月組『ハードボイルドエッグ』『EXOTICA!』
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/16ec2319687c097daa24229ff0e723ad

 月組『Eternita』(イタリア語で永遠という意味だそうです、この機会におぼえてくださいねとたまきち)のライブ配信、15時開演を視聴しました。バウホールで公演できたことがうれしいと繰り返し語ったたまきち。最後に緞帳の前に一人で登場した時話に出ていた、振付の若央りさ先生が、阪神淡路大震災のあと最初にバウホールで公演したのは月組、あのとき大変だったのよ、っていう公演、『Beautiful Tomorrow』ですね。映像もっています。『ハードボイルドエッグ』『EXOTICA!』の大劇場公演が中止になった月組のために開催されたコンサート。天海祐希さん率いる月組、二番手に久世星佳さん、三番手に姿月あさとさん、永遠のベルナール若央りささん、このコンサートが本拠地でのサヨナラ公演となったのでした。

 大きな揺れにおそわれたとき何をしていたかという話で、部屋の中で冷蔵庫が飛んだ、お醤油が飛び散ったなどの話が出るなか、全く気づかず夕方まで眠っていたという風花舞ちゃんの大物ぶりにびっくりしました。ビデオテープからDVDに落とした映像、久しぶりにみたくなりました。今振り返るとけっこう貴重なメンバーだったと思います。覚え書き、いつか書けるといいですかね。

『Eternita』、あっという間のあったかい2時間の断片的な備忘録は別途書きたいと思います。

 客席が近くていちばん後ろのお客様の顔もみえるので大好きだとたまきちが繰り返していたバウホール、この世にいる間に一度でいいから縁があるといいですけど無理かなあ。

ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』-ライブ配信(2)

2021年01月17日 14時43分24秒 | ミュージカル・舞台・映画
ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』-ライブ配信
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/0ac4149d807e2a400d63eedff2f02e3c

 3年前に購入した『ル・サンク』を見返したりしながら夢の続きにひたっています。火曜日に休めるように明日仕事が進められるかしらと考えると気持ちきつくなって、わたしのせいではないのだが人足りなくっていつ呼ばれるかわからない当番毎日入れられてると終われないくてすごく疲れるなあとうつモード。まだ休日だから考えてはだめですね。

 最後に緞帳の前にひとりで登場したみりおちゃん、さらにゆるふわモード全開でした。客席からの拍手にちゃっちゃちゃっとタモリ締め、記憶がとんでいますが、規制退場をじゅんばんこ、うがいをガラガラと言っていたのか。雰囲気が柔らかくなって大きな責任から解放されたんだなあと。退団公演の作品に納得できているのかなあとモヤモヤしているところがずっとあったのですが安心しました。今回の『ポーの一族』は男役というよりは役者としてエドガーを生きているという感じがより強くなっていたと思います。宝塚の焼きまわしではなく、透明感、妖精感は変わらないままにあらたに生き直し。キーが変わったのかなとか全くわからないのですが、エドガーの葛藤がより伝わってきて、歌の説得力も増しました。一幕の終わりのこの歌大好きです。

エドガー『光ある未来に背を向け
     愛の無い世界に生きる
     凍てついた風にさらされ
     一人 孤独を抱きしめて
     人は愛が無くては生きてはいけない
     誰かを愛し 愛される日々に
     焦がれ 求めて 彷徨う♪』

 3年前はわかっていなかった、天涯孤独となっていたのだと気づいた今の自分で聴くとこの歌もより沁みました。昨日と重なりますが小西遼生さんのポーツネル男爵と夢咲ねねちゃんのシーラが似合いすぎる麗しさで、バンパネラとして生きることへの誇りと強さがあって、バンパネラとして生きることに戸惑い葛藤し続けているみりおちゃんエドガーに対する説得力が大きかったと感じた場面。

男爵『み言葉や 十字架を 恐れるな
   ただの象徴だ
   だが恐ろしいのは信仰だ
   異端を認めずに
   自分と違う者を排斥する♪』

シーラ『我らの生きる道は
    茨の道
    心の奥から見えない血を流し続ける
    痛みと 苦しみ
    孤独と 哀しみ
    愛が無くては 生きてはいけない
    寂しい 生き物♪』

男爵『だからこそ』

シーラ『だからこそ』

二人『愛する相手が 必要』

エドガー『だからこそ 愛する相手が』

二人『相手が』

三人『必要』

 このあと現れたメリーベルを抱きしめるエドガー
メリーベル「帰ってこないかと思ってた」
エドガー「そんなわけないだろう?たった一人の兄じゃないか。男爵やシーラも、
     僕たちは四人で生きてきたんだ。過去も未来も」
シーラ「そう。私たちには絆がある。離れては生きていけない」

 絵画から抜け出たような一家、小西遼生さん男爵のタカラジェンヌのような人外感がおさまりすぎていました。退団後こんな場面に出会うことができるとは思っていませんでした。あーちゃんメリーベルほっそいみりおちゃんに「おにいちゃま、だあいすき~」とたれ目くりんくりんの笑顔で抱きつくところなどなど、可愛すぎました。可愛いドレスがどれも似合いすぎ、ふわふわ縦ロールも似合いすぎ、ナチュラルでどこにも違和感のないメリーベル。娑婆でこんなのあり得るとは。

 何役もこなすアンサンブルメンバー、東宝と梅田芸術劇場主催公演でなんどもお会いしている方々もいらっしゃいますが、これからの日本の舞台を支えていくことになるであろうお初の若い力もたくさん。同級生の中に小池徹平君にすごく似ていると思った方がいるのですがどなただろう。宝塚では音くり寿ちゃんが演じていた花売り娘ディリー、すごく可愛くて声がおとくりちゃんに似ている?と気になったのは情報をたどってみると、田中なずなさん、19歳、『ムーラン』の吹き替えでは妹役を演じたそうでみりおちゃんと再び共演ということか。

 ジェイン役の能條愛未さんも気になる存在。ジェインの清楚で可愛いらしい感じがナチュラルで華やかなシーラとの違いがよく出ていたと思います。女性の主要キャストは宝塚OGが占める中で唯一宝塚OGではない方、情報をたどると乃木坂46のメンバーなんですね。宝塚では華雅りりかさんが演じていた現在のドイツに場面に登場するマルグリットもこの方、短い時間での演じ分け、力ありますね。これから注目していきたい。

 同級生に『レディ・ベス』で気になった石川新太くんがいるのも嬉しくて、若い力が舞台に立続けられるような社会であってほしいと祈るような気持ちです。キレッキレのダンスを魅せてくれる同級生たちにも注目。これはおわかりしたくなるかなあ。

『エリザベート』が東宝と宝塚、それぞれの良さがあるように『ポーの一族』もそれぞれによき。小池修一郎先生はすごい。