栃木県での犬の大量廃棄が報道され、愛犬家を驚かせ嘆かした。報道では処分に困ったブリーダーが業者に頼んだということだった。ところが一方でペットの小型犬が大量に全国で不要となり、自治体へ引き取るようにと持ち込まれているという現実もある。自治体が引き受ける頭数には限度があり、一部はブリーダーに持ち込まれているのではないだろうか。民間のNPOがそうしたペット犬を新たな飼い主を探す努力をしているが量に追いつけない状態だ。
フランスでは長い夏のバカンスが終わると、リゾート地に多くのペットが捨てられパリ人の薄情さが問題となったが、同じような問題が高齢化が進む日本で起き始めている。想定外のことだが、高齢社会の新たな現象で、高齢者のわびしい生活を何とかしたいとペットを飼い、一緒に散歩をすれば健康にも良いということだった。私と同年齢の友人が先日脳梗塞で倒れたが、無類の愛犬家で、近所の犬友と飲み会をしたりゴルフの合宿をしたりお犬様々で人生を楽しんでいた。友人が入院して3ヶ月になるがペットはどうなったのだろうか細君が困っているだろうなどと想像を巡らしている。
犬を飼うときはまさか自分が先に逝くなどとは誰も考えない。実際は足腰が弱り、愛犬の面倒を見られなくなった高齢者が泣く泣く自治体などへ引き取り依頼をするケースが多くなっている。多少加減が悪くても医者には行かない高齢者でも可愛い愛犬だからちょっとしたことでも獣医へ連れて行く、結果、犬の寿命が長くなり14年くらいに伸びているとのこと。
これからは自分の寿命-14年を参考にペットを買う時代になった。できたら、引き取り保証付きで買う制度を作って貰いたい。犬の健康保険も定着しているので可能ではないだろうか