前回のブログでふれた投票率は52%と総選挙という名に値しない参加率となったが、あまりマスコミはこのことにふれようとはしない。代議士という言葉はきちんとした代表性があって使える言葉だ。その中で成立する政権はどのくらいの重みがあるのだろうか?ほとんどのマスコミは「第47回衆院選は14日投票、即日開票された。安倍政権の経済政策アベノミクス継続の是非を最大の争点に掲げた自民党と、連立を組む公明党は衆院選公示前に並ぶ326議席で勝利し、参院で否決された法案を再可決できる衆院の3分の2(317議席)超を維持した」という報道で一本化され思考停止状態だ。
簡単な数字で見ても自民党は改選前議席295を4議席減らし、普通なら勝利とはいえない。勝ったのは13議席増やした共産党と4議席増やした公明党で民主党は11議席増やしたが党首が落選したので形の上では勝ったとは言えない。特に重要なのは自民党と公明党を合わせて公示前議席を確保した意味だ。自民党は議席を減らしたが公明党がカバーしてくれたことはこれからの政権運営で大きな意味を持ってくる。
安部首相がアベノミクスに傾斜しているうちは問題ないが、何とか実現を期したい憲法改正となると、公明党が壁になり、憲法改正を公約にしている維新の議席41を意識することになり、各政党間の確執が波乱を呼ぶだろう。
民主党だが、結構にんまり組が多いのではないだろうか、11人のカムバックはもちろん、辞めさせたくても辞めない海江田代表が落選して自動的に辞任せざるを得なくなったからだ。大畠前書記長が海江田代表を降ろすために辞任したが、海江田代表は頑として辞めなかったことを想起すると、今回新たな代表の下に出直せることになり、民主党にとって今回の選挙は奇遇だったなのではないか。