大司教バコーツ・タマーシュのため
1506年創建されたバロック様式の礼拝堂。
ルネサンス期の建築物としてはイタリアを除く
全ヨーロッパのなかで最古のもの。
中央の額に入っているのはマリア様の像で
銀色の洋服を着ているが この銀の洋服は
両側の額の中に納められている人の
躯体の一部や臓器を模った銀細工を溶かして作ったもので
以前は病気の平癒のお礼として躯体の一部や
臓器を模った銀細工を寄進していたという。
トルコの占領時代は バコーツ礼拝堂を高く評価し
モスクとして130年間使用されて破壊は免れている。
宗教的な理由 (イスラム教は偶像崇拝を禁止) から
礼拝堂の聖人像の顔が破壊されているが
一番上の女性の像は例外で、
それは母親の象徴であるマリア様の像と言われている。
1673年にトルコ人が追放されたあと
1822年からエステルゴム大聖堂の再建が計画され
残されたバコーツ礼拝堂を新たに大聖堂に
組み入れることになったと。