カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

第七十四夜・黄昏時の淡い狂気

2017-09-14 21:13:17 | 百人一首と色名で百物語
たかあきで『雲の通い路』と『桜色』を使って創作してください。

 天気が良い日の夕方は黄昏の空に浮かぶ雲が桜色に染まって幾ら見ていても飽きない程に奇麗だと私が言うと、彼女は躊躇いがちに目を伏せる。そんな態度が気になって何度もしつこく問い糺すと観念したように、確かに奇麗だけどアレをずっと見続けていたら狂わずに済む自信が無いとJ彼女が答えてきたので想像してみたら確かに頷ける意見だったが、今まで奇麗だと思っていた空が急に怖くなってきたので私はそれを彼女のせいだと責め立てた。
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