カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

靴屋にて

2018-05-01 21:05:02 | 憧れのお店屋さん
 真の洒落物には言うもでもないことだが、どんなに衣装をこらしても靴が決まっていなければ台無しだ。
 しかし、この街には仕立て屋だけでなく腕のいい靴職人の店もある。

 店内に並ぶ一つ一つ手作りされた様々なサイズの靴も見事だが、本気で時間とお金をかけるつもりがあるなら、熟練の技術を持つ親方が足型から作るフルオーダーも依頼できるそうだ。無論、相応の値段はするのだが、日々を街歩きで費やす職業の人間にとって、歩きやすい靴がどれほど重要なものであるかは言うまでもあるまい。

 いずれは自分も靴を仕立てられる身分になりたいものだと思いながら、店を後にした。


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三十七冊目・『孤独なる札束の殺戮』

2018-05-01 21:02:42 | サスペンスはお好きですか?
たかあきは『孤独なる札束の殺戮』事件を解説してください。

 老人は莫大な財産を有していたが、引き換えに自分以外の誰一人として信じることのできない孤独の只中にあった。彼が文字通り死体の山を築きながら蓄えてきた財貨は、それをはぎ取った相手から染み出した血肉と腐臭にまみれていて、それ故に老人は生きながらにして地獄で暮らさねばならなかったのだ。
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