カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

四十七冊目・『白き追憶の虐殺』

2018-05-15 19:29:44 | サスペンスはお好きですか?
たかあきは『白き追憶の虐殺』事件を解説してください。

 昔から見渡す限りの氷原を進んでいる夢を頻繁に見る。厳寒の地は余りに厳しく、老若男女を取り混ぜた数えきれないほどの人数だった筈の同胞は次々と吹雪と寒波に斃れ、その場で凍り付いてしまった。程なくして私も死者の列に加わると夢は終わるのだが、百年ほど前のロシアで二十五万人が同じように死んでいたと知ったのは、つい最近になったからだった。
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