アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

レターフロムS 2011 初冬

2024-11-30 | レターフロムS

2011年初冬に書いた「レターフロムS 2011 初冬」。期間限定公開です。

 最高気温19度。晴れ。

 北の国からは、もう本格的な雪の便りも届きはじめた今日このごろ。

皆さん元気に、そしてあたたかく冬の始まりをむかえられてますか?

ぬくい秋を過ごしていた南国四万十も(11月なのに夏日になる日も)

初冬の声をきけば、朝晩は白くなる息が、キリッと冷えた空気にとけこみます。

(南国の初冬の)おだやかに晴れた日中は、まだ20度近くまで気温があがるコトもありますが。

 あなたには眠れない夜はありますか?また、そんな夜をどのようにやり過ごしていますか?

昨夜、夜更けに寒さで目がさめてしまった僕は、そのあとなんだかうまく眠りにつけなくなりました。

「しょーがないなぁ・・・」

カーテンのスキマから外をのぞいてみる、と夜空にたくさんの星がまたたいるのが見えました。

おっ!服を着込みあたためたミルク片手にベランダにでて、

南西の空に輝くオリオンやスバルなど、夏よりもかがやきを増した星の饗宴をぼおっとながめました。

そして、

「温暖化の影響で、生活環境が変わってしまったフィンランドのトナカイの数は激減しています(9割も)」

と、眠る前にきいていたラジオのニュースを思いだせば、

「それだけトナカイが減っちゃえば、足のないサンタクロースたちはお手上げで、

温暖化のせいで、プレゼントがちゃんと届かない家があるかもなぁ・・・」などと思うのでした。

それから僕は、今夜は星の下で眠るか、

とベランダに広げたコットの上で、色褪せたダウンシュラフにくるまり朝をまちました。

*そうそう、家に本格的な望遠鏡がなくても、双眼鏡でスバル(プレヤデス星団)

をのぞくだけでも、その小粒な宝石のような星々が楽しめますよ。

 キンと冷えた初冬の早朝、ベランダのシュラフの中で目がさめました。

眼下は、雑草の庭。

夏の間は、成長期の子どものように、日毎グングン伸びた雑草の丈もすっかり低くなった。

雑草は今、冷たい夜露に濡れ、寒さに身をすくめています。

その中で、つやつやの緑の葉を、しゃきしゃきと空に伸ばしているのは、

他の植物が眠っている冬に球根に養分をたくわえる、ちょいと変わり者なヒガンバナ。

タンポポやナズナは、寒さから身を守るために、地面近くで放射状に葉をひろげています(ロゼット葉)。

そんな様子をシュラフの中からながめていた僕は、陽がのぼりぬくくなると、

今度は空を見ながら、「うーむ、そろそろこの冬の身のふりかたを考えなきゃ・・・」と思う。

でも結局、ポカポカ陽気には勝てず・・・。

昼近くまでシュラフの中でぼんやりと過ごしてしまうのでした。マンガを片手に。

 

 午後。冬の陽は、山に隠れるのがはやい。

路上にまだ陽がある2時過ぎに、僕はジョギングにでかけました。

2キロほど走り、四万十川にかかる大きな橋をわたるころには、背中にうっすらと汗をかく。

強い風が止んだ今日は、橋の上もおだやかで、気持ちよくわたれました。

しかし、雨降り後の昨日一昨日は、めちゃきつい北西の季節風が、

ビュービューと橋の上を吹き、汗はあっという間に冷やされて、僕はブルブルとふるえました。

崩れた天気(雨)→2日ほどきつい北西風→1日、2日おだやかな晴れ→崩れた天気(雨)

これが、このあたりの冬の空のパターンなのです。

 

 眼下の四万十川は、週末の増水もおさまり、ほぼ平水。笹にごりです。

南に大きくかたむいた太陽が、木々の影を長くのばし、山の彫りを深くしている。

濃い緑をベースに、あわい橙色や黄緑色に染まった山肌には、ポツリポツリと紅色も見えました。

 これから、ずんずんと冬が深まっていきます。

真冬の野遊びは、寒い。でも、冬にしかないぬくもり、楽しみがありますよね。

あなたはこの冬、どんなアウトドアフィールドで遊びますか?

寒い冬は、高機能ウェアーや装備のチカラをためすのにもよい季節です。

冬用のウェアーや装備でバッチリかため、野に山にでかけましょう、遊びましょう。五感を研ぎすませて。

そして、いつかまた会えたときには、冬の野遊びや旅のハナシを聞かせてくださいね。

" With Love, ARK"

真冬の北八ヶ岳にて。

真冬の北八ヶ岳で、スノートレッキング。



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