あるBOX(改)

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佐藤、8回TKO負けで3度目の防衛に失敗

2013年05月04日 | ボクシング
いや~、残念。

5月3日、タイ国シーサケットで行われたプロボクシング・WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチは
挑戦者のシーサケット・ソールンビサイが、王者・佐藤洋太(協栄ジム)に8回1分26秒TKOで勝利し、王座を奪取した。

佐藤洋太(29才)の敵地タイでの日本人初勝利はならず、3度目の防衛にも失敗した。
世界初挑戦の地元選手シーサケット・ソールンビサイ(26才)は序盤からサウスポー・スタイルでプレッシャーを掛け続け、佐藤の動きを止めることに成功。

スイッチ・ヒッターという触れ込みだった挑戦者が、徹頭徹尾サウスポーで攻めてきた。
手数の多さと回転力は予想以上。
接近してもアッパー・フック・ボディで佐藤を煽る。
佐藤はロープを背にカバリングを続けるシーンが増え、ダメージと消耗で、ますます動きが鈍った。

ときおり足を使ったり、カウンターを狙ったりしたが、ペースは変わらず。接近しての打ち合いペースでズルズルと試合は進む。
5Rで少し勢いが落ちた挑戦者のボディーを叩き、逆転の希望は繋がったが、大声援を背に挑戦者は攻勢を再開。

打つだけ打ってクリンチで休む挑戦者も上手かった。
そして大歓声に奮い立たされて再び王者を連打。ロープを背にした防戦が続く王者に「このままじゃストップされるぞ!」とTVに向かって叫ぶワタクシ・・・。

第7R、さすがに挑戦者もガス欠になるかも・・・と思ったが。
シーサケットはラウンド後半に息を吹き返し、一方の王者はアウトボックスが長続きしない。

第8Rも、序盤は王者がノーガードのアウトボクシングを見せたが、挑戦者に追われて背中がロープに・・・。
その際、顎が上がってしまい「これは長く続かないなぁ」との予感。

疲れながらも攻勢に出た挑戦者。連打で王者をロープに釘付けにするとレフェリーが間に入って試合終了!
最後は唐突だった気もするが、それまで防戦一方シーンが多かったから仕方ない。

佐藤も「やられたー」とばかりに顔を顰めてコーナに戻っていた。

日本人男子のタイでの世界戦は、1分け17敗となった。
初のTKO負けを喫した佐藤の戦績は26勝(12KO)3敗1分け。
シーサケットは19勝(18KO)3敗1分け。

会場内の気温は35度、湿度も75%あったそうで、蒸し風呂のような暑さの中で戦った佐藤は「体力を消耗した」とコメント。

タイ対策も充分だったし、食事も問題なかったという佐藤陣営。
マイペースの塊のような佐藤洋太までもがタイで散り、「どっかで重圧があったのかも知れない」とコメント。
なお、進退については明言を避けたとの事・・・。