あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

河野、無念の王座陥落

2013年05月07日 | ボクシング
5月6日、大田区総合体育館で行われたプロボクシングのダブルタイトル戦

WBA世界Sフライ級王座統一戦は、王者・河野公平(32才/ワタナベジム)が同級1位の暫定王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)に0‐2の判定で敗れ、残念ながら初防衛と王座統一に失敗。

初回から前評判通りにソリスが仕掛けてきた。
バランスの良い構えから力の入った攻勢で河野を脅かす。河野も反撃して序盤から激しい打撃戦。

ソリスの力強い右ストレート・フックが河野の左ガードを吹き飛ばさんばかりに飛んできて、続く左フック・アッパーも強烈ながら、迎え撃つ姿勢の王者。
なんと、第2Rに右のショートカウンターでダウンを奪ったのは河野。

一気に形勢逆転と思われたが、このラウンド終盤にはソリスも反撃。

ダウン以外は、ややソリスかと思われた展開だったが
飛ばしすぎが祟ったか、5回あたりから挑戦者がやや失速。

河野の前進とボディブローで、ますますスタミナを落とした印象。
ソリスはアウトボックスも交えて打撃戦を避け始め、
一方の河野はグイグイ攻勢を強めて、このまま終盤一方的になるか・・・と思われたが

休んだラウンドを作ったソリスは第8Rに一転して腰を据えた攻勢に出る。
打撃戦に応じた河野だったが、ソリスの左フックをカウンターで浴びてダウン!

それでもクリンチでピンチを凌ぎ、同ラウンドの終盤には逆に連打で攻める河野。
打ち疲れとボディのダメージでアップアップになるソリス。
激しい試合展開に場内大歓声だ。

この試合、何度か河野の低いパンチが見られ、レフェリーの注意があったが
第10R、ついにローブローで減点。
際どいポイントの取り合いの最中、このビハインドは痛かった。

終盤は、ひたすら前に出てパンチを出し続ける河野だったが、
ソリスはクリンチで逃れ、要所で有効打を決めて河野の突進をかわす。
たまに強打してくるから河野も気が抜けない。

河野も豊富なスタミナで攻めるが、決定打には繋がらない。
それでも新人時代と変わらないガムシャラな連打が時折見られ、「さすが河野だ」と感じ入った。

試合は一進一退のまま終了。
公式採点集計に時間が掛かり、割れているとは思われたが
やはり、結果は0-2。
ジャッジの1人が引き分け。残りは2ポイント差でソリス、4ポイント差でソリスを支持していた。

個人的には、最終ラウンドの優勢を取って、放送席と同様に1ポイント河野か・・・と思ったが
手が上がったソリスも、当初キョトンとしてたし
(言葉の問題もあって一瞬分からなかったとは言え・・・ねぇ)

終盤、ソリスの消極的にも見えるボクシングも、試合運びとして評価されたと言う事か。
(レフェリーには、もっとホールディングを注意して欲しかったが・・・)

今後については「しばらく何も考えたくない」と明言は避けた河野。
米国リングだったら、これだけ激戦を戦った両者は決着つけさせるように動くんだけどなぁ。