都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

灯りのない建物

2007-01-20 | 千代田区 

 銀座から有楽町へ。なくなりそうな建物をもういちど見に行く。

三信ビル(左)と、建設中のザ・ペニンシュラ東京(奥)
Photo 2007.1.16

 帝国ホテルの方から日比谷シャンテ前の広場に辿り着く。目の前には灯りのない建物が佇んでいた。

 御存知の方も多いと思うが、三信ビルは建て替えの意向が示され、ほとんどのテナントは退去した。平日の午後6時頃だったが、2階以上の階には全く灯りが無い。わずかに1階東側の玄関とアーケード部分にのみ灯りが点る。

 さて、シャンテの前から見ると、東宝ツインタワービルの広告塔に照らされて、晴海通りの向こう側にもう一つ灯りのない高層建物が。以前、日比谷パークビルだったところに建設中の、ザ・ペニンシュラ東京。24階建ての高級ホテルが今年中に完成するそうだ。

 なんとなく撮った一枚の写真に、真っ暗な建物が二つ。でも両者の置かれた立場は全く反対。一つは惜しまれつつ去りゆく建物。もう一つはこれから歓迎され登場する建物。両方の建物に灯りが点った写真は、たぶん撮れない。

三信ビル玄関
Photo 2007.1.16

 東側の玄関から中を覗いてみると、営業しているのは、カフェグリル・ニューワールドサービスのみになってしまっている模様。がらんとしたアーケードに、一つだけ置き看板がぽつんと置かれている。

 解体を惜しんで内部に勝手に入り込まれたりするのを避けるためだろうか。階段は封鎖され、アーケードも東側部分しか立ち入ることが出来ないようだ。もの悲しい建物になって(されて)しまった。「ハイハイ、お店が出て行ったらすぐに壊しますからねー」という、ビジネスライクな感じ。中に入ってみようかとも思ったが、なんだか急に見たくない気になってそのまま帰ってしまった。

Tokyo Lost Architecture  
#失われた建物 千代田区  #近代建築  #夕景・夜景  #オフィス 
コメント (5)
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