広尾食品デパート
所在地:渋谷区広尾5-17
構造・階数:木2
Photo 1995.5.27
広尾の商店街を西へ向かい、突き当たりの一つ手前の道を左折して南下すると、右側にあった食料品店。店内は西側へ通り抜け可能になっていて、八百屋さんや、肉屋さん、魚屋さんが建物内にあった。
1階は間口一杯に開口していて柱だけだが、2階は縦長の窓が開けられ、頂部は三角形で洋風。両側にダクトが煙突状に突き出しているのが面白い。
95年当時は結構賑わっていたのだが、いつのまにかビルに建て替わっていた。周辺住民が減ったり、店主が高齢化したりといった理由なのだろうか。この手の個人経営の店が集合して入居するマーケット型の店舗も都心では急速に減っている。
Photo 1995.5.27
結構間口が広い洋風看板建築といった趣。拙ブログでも、中野区の上高田マーケットや、南長崎の山政マーケットなどを載せたことがあるが、建物として不思議な味わいを持つのが印象的。個人商店とは異なり、それこそ市場的であり、賑わいがあって、ちょっと陽気で楽しげである。間口が広く、内部に自由通路が入り、場合によっては通り抜けさえできたりして、建物の内外の境界が曖昧なのが、よそ者をも大らかに受け容れるような感じで、心地よく興味深い。
Tokyo Lost Architecture #失われた建物 渋谷区 #商業系 #マーケット