都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

龍原寺

2013-04-02 | 港区   
龍原寺 本堂
所在地:港区三田1-13   Google Map
構造・階数:木造1F
建設年:1846(弘化3)
Photo 2010.6.6

 本堂がいつ頃の建物なのか、今までよく分からずにいたのだが、港区教育委員会の資料(2006年)に、江戸時代後期の建物であることが記載されているようだ。修復とかはしているのだろう。150年以上前の建物だが、比較的きれいだ。ただ文化財指定等はされていない。

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龍原寺 本堂 軒庇裏の装飾
Photo 2013.1.18

 さて、本堂入口部分にある唐破風庇の天井に、漆喰で描かれたと思われるレリーフ装飾があるのだが、これがなんだか気になる。

 お寺が龍原寺という名であるためもあってか、龍が描かれているのだが、これが妙に立体的で、足や爪先が空中に飛び出しているのだ。立体的な漆喰彫刻はときどきあるが、爪先がぐいっと出ているのはちょっと珍しい。その一方で胴体の方は墨絵のようでもあり意外に平板。なんとも不思議な装飾だ。

 漆喰細工としては「伊豆の長八」の作と伝えられるものが都内でもいくつかあるが、ここの龍にはそういう情報は特にない。落款のようなものもあるが、誰か有名な人の絵なのだろうか? そのうちお寺の方に尋ねようと思っているのだが、私が訪問する時はなぜか不在が多く、知らないままになっている。

龍原寺境内から通り沿いのマンション
Photo 2013.1.18

 三井倶楽部やオーストラリア大使館がある一帯は古川の南側の高台になっている。三井倶楽部の前を東西に走る道は、東側が「綱の手引き坂」、西側は「日向坂」。南側へ下るのが「綱坂」で、北へ下るのは「神明坂」。尾根筋の北側にある龍原寺は、スロープ付きの段々を北向きに下って境内に入る空間構造になっている。

 上の写真は、門を入って段々を下りて、境内側から道路沿いのマンションの下部を見たもの。古い石垣の擁壁の上にギリギリいっぱいで6F建ての建物が載っかっているのはちょっとすごい。基礎は大丈夫なんだろうか?

#古い建物 港区  #寺院 
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