日本通運上田支店田中営業所(左奥)/中屋旅館(手前)
所在地:東御市 田中280/281
構造・階数:木・2
解体年代:1999(平成11)頃
Photo 1994.8.28
JR信越本線田中駅(1997年10月からは、しなの鉄道の駅)の駅前にあった旅館と、日本通運の田中営業所。これらの建物は駅前広場の整備に伴い1999年頃に消失した。
ところで、私が田中駅で下車したのは8月下旬のある日の午後。駅から出た人はわずかで、駅前にはタクシーが1、2台いただけで、バスも普通の自動車もいなかった。当時の駅前がバスが転回できないほど狭かったような記憶もない。地方都市には本当に必要なんだろうかと思ってしまうような道路整備がときどきある。建物が無くなったのが惜しくて言うわけではなく、結局、間延びした駅前広場ができてしまっただけで、整備効果があまりなかったような気がするのだ。
狭い旧街道を少し拡げて車の往来を便利にして、歩行者の安全を確保するのには意味があるが、人も車も少ない駅前広場をやたらに大きくするのは、街の密度を下げてしまい余計に過疎な雰囲気を生んでしまう。もっと賑やかになる将来予想の下で整備したのかもしれないが、もう少し冷静に時代を考えた方が良かったのではないかと気になることがしばしばだ。
古い建物と街並みをもとめて: 駅前日通
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