都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

カトリック清水教会2

2021-08-04 | 静岡県  
カトリック清水教会
所在地:静岡市清水区岡町1
構造 :木
階数 :2F、塔屋付
建設年:1935(昭和10)
Photo 2019.1.7

 入口で靴を脱いで中に入ってビックリ。全体は板張りで身廊部分には畳が敷いてあった。ステンドグラスはシンプルだがモダンできれい。

 入口近くと両サイドの側廊部分は板敷き。中央の身廊部分は畳敷き。こういう教会が、生まれ育った街の隣町にあるとは知らなかった!

 板張りの側廊と畳敷きの身廊部分の境目はやや妙なことになっている。柱の下に畳が入り込んでいて、柱が畳を噛んだような感じになっている。


 前方から入口方向

 木造だとすると、カーブしたゴシックアーチと天井の曲面をなんとか創りだしているあたりも面白い。


 入口上部のステンドグラス

 ちょっと和風な内部にも合ったシンプルなデザイン。

 側面のステンドグラスも幾何学的デザインで、窓毎に色を替えただけ。でもそれが逆にモダンでもある。


 側廊

 複雑な装飾はないが比較的明るい室内。

 ところどころ透明ガラスが嵌っているのは、割れたりして差し替えたからだろうか。

 カトリック清水教会の設立と教会堂の建設に携わったのは、フランス人のドラエ神父という方だそうで、同神父は静岡市葵区谷津にあった静岡カトリック教会 谷津巡回教会堂の建設にも関わったのだという。谷津教会も内部は畳敷きだった。同神父は当時の日本人の生活習慣に合わせて内部デザインの仕様を考えたのかもしれない。

貴重な戦争史跡でもあるカトリック清水教会、取り壊しに | クリスチャンプレス

静岡の建築
#古い建物 静岡県  #近代建築  #ゴシック  #教会 
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カトリック清水教会1

2021-08-01 | 静岡県  
カトリック清水教会
所在地:静岡市清水区岡町1
構造 :木
階数 :2F、塔屋付
建設年:1935(昭和10)
Photo 2019.1.7

 旧清水市内にある木造のゴシック教会。上写真は、緩やかな坂道の途中の敷地に、東向きに建つ教会堂を通り沿いから見たもので、双塔が聳え立つ姿が印象的。
 ちょっとロマネスク風にも見えるシンプルな姿で、ヨーロッパの石造のゴシック教会のように細かい装飾があるわけではない。ただ基本的には、尖頭アーチや華やかなステンドグラスを持つゴシックスタイル。

 以前から知ってはいたが、敷地内や堂内に入ったのは初めて。
 保育園が併設されているため、夕方に訪れたらお迎えの車が次々に駐車場に入ってきた。

 数年前からこの建物の存続は議論になっており、2020年8月には取り壊しと建て替えが決まったという。老朽化と耐震性の問題が主な理由らしいが、保存を求めているグループは耐震補強も可能だと提起している。

 地元の信者のなかには、建て替えが話題になってから初めてこの建物の大切さに気付いた方もいるという。地域の安全な拠点となることを期待する気持ちも分かるが、一方で、80年以上前から心の拠り所としてだけでなく、景観上のランドマークになっていることも大切にしていって欲しいところ。2021年春に通りかかった時はまだ存在していたが、今後どうなるだろうか。

 ところでこの教会、『日本近代建築総覧』日本建築学会編、技報堂出版、では、RC造・2Fと記されているが、最近の報道では木造建築と記されている。外観を見るとRC造のように見えるが、内部の様子を見るとたしかに木造のようにも見え、詳細に聞き取りなどをしていないので本当のところは私には分からない。(屋根裏等の写真ではやはり木造でした。)

南側から。教会建物の南側は保育園の駐車場。こちら側からだと側面の全体像が見える。オレンジ色のスペイン瓦が明るく鮮やか。

正面から。ゴシック窓のカーブのラインはちょっといびつかな・・・。彫りも浅い感じだが、そのあたりが素朴でよい。

正面玄関付近の様子。下駄箱と簀の子がある・・・。ということは靴を脱いで上がる教会なのかな?

玄関上にはステンドグラスが。中から見るときれいなはず。内部の方はまたこんど。

静岡の建築
#古い建物 静岡県  #近代建築  #ゴシック  #教会 
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