'07/06/07の朝刊記事から
悪質介護 排除辞さぬ
厚労省 コムスン処分
厚生労働省は介護業界トップのコムスン(東京)に対し、全国に展開する介護事業所の指定更新を段階的に打ち切ることで、悪質業者は退場させる姿勢を鮮明にした。
背景には、業者に支払われる介護報酬の不正請求など不正行為が後を絶たず、これまでのサービスの「量重視」から「質重視」への転換を図る必要に迫られたことがある。
不正行為後絶たず
サービス 質への転換課題
2000年度から始まった介護保険制度は、民間からの参入を積極的に促し業者の数やサービスの量を確保するため、参入のハードルを低く設定。
不正行為の続発は、これがあだとなった形だが、質への転換で、これまで利用していた事業所がなくなり、別の事業所に利用者サービスが円滑に引き継がれるのかといったことなどが課題となる。
これに対し、コムスンの親会社のグッドウィル・グループはコムスンの全事業を同じ子会社の日本シルバーサービスに譲渡すると発表。
グループ内でサービス継続を図る狙いで、足をすくわれた格好の厚労省は「事業を引き継いだ日本シルバーとして事業所の指定申請を出し直したら、認めざるを得ない」とした。