'07/06/07の朝刊記事から
ニセコのペンション 違反指摘から1カ月
「果実酒」認めて
果実酢でカクテル
【ニセコ】自家製果実酒を宿泊客に提供した後志管内ニセコ町のペンション「ふきのとう」が、札幌北税務署から酒税法違反と指摘されて、1カ月余り。
経営者池田郁郎さん(54)は苦肉の策として、”果実酢”を週末から宿泊客に提供する。
一方でペンションの全国組織が法改正を求める署名活動を開始、ニセコ町が国に酒税法の規制緩和を提案することを決めるなど、問題は新たな展開を見せ始めた。
酒税法改正求め署名
町も規制緩和提案へ
「フキノトウ」は現在、「果実酢」を10種類ほど用意している。
酒税法対策として、酒の代わりに酢に果実を漬け込み、客に出す直前にカクテルとしてウォッカなど酒類と割るつもりだ。
池田さんは「果実酒はしばらく出せないので、これで乗り切りたい。これからは『果実酢』の店ですね」とため息交じりに話す。
池田さんは4月下旬、税務署から「自家製果実酒を客に提供するのは『みなし製造』に当たり酒税法に触れる」との指摘を受けた。
しかし報道で問題が知れ渡った5月上旬、税務署は通告していた没収、廃棄を取りやめ、池田さんに自分で廃棄するよう促した。
その後は連絡はなく、果実酒は捨てていない。
今後の対応について、札幌国税局国税広報広聴室は「個別事案については守秘義務があり、言えない」としている。