ステッラ歌劇場再開、東京の声楽家ミー先生がアントニエッタ・ステッラ主演のオペラ全7曲のCD-Rを送って下さいました。
1、ヴェルディ「トロヴァトーレ」1962年スカラ・ライブ
2、プッチーニ「トスカ」1958年メトロポリタン・ライブ
3、プッチーニ「蝶々夫人」1958年メトロポリタン・ライブ
4、ジョルダーノ「フェドーラ」1969年
5、スポンティーニ「ホーエンシュタウフェンのアニェーゼ」
6、「マリア・アントニエッタ」
「ホーエンシュタウフェン」ヤ「マリア・アントニエッタ」などは、全く知らなかったオペラで、対訳もないし、ストーリーなど全く未知。
歌手たちのイタリア語を拾いながら、考えるしかない・・・。
そして歴史的背景も調べなければ。うれしい悲鳴です。
はじめに「トロヴァトーレ」を聴きました。
スカラの天井桟敷も狂喜乱舞、名演中の名演というのはこの演奏のことをいうのでしょう。
これはぜひDVDで観たかったです。ハリウッドもビックリという美男美女たちの名歌手、絶世の美女ステッラ、イケメンのコレッリとバスティアニーニ、デビューして間もない頃、先輩の名歌手を食ってしまうコッソット、贅沢この上ない名歌手が揃う、聴きながら心が震えました。
ステッラの登場は、やはり「楚々として」います。しかし、その声は多様な音色を効果的にきかせ、ただものではない緊張感が走りますが、この時はまだ声はセーブされています。
やがてバスティアニー二やコレッリという強靭な声の持ち主が、競い合うように歌うと今まで控え目だったステッラがここで一歩も引かず、太くてスピントな声で歌います。聴いていてまぶしい!ゾクゾクするほどの喜びがあります。
次の幕に出てくるのは若くて声の豊麗な「雌獅子」と恐れられたコッソットです。
ステッラが陰影に富むベルベットならコッソットは威勢の良さと役柄に全身乗り移るような気迫の女傑でしょうか。
まだ若いのに、あの屈折した老女アズチェーナを歌うのですから・・・それが彼女の声は自在、音程は楽器より正確なくらいで、向かうところ敵なし、底知れない強靭な声も楽々、神業です。
コレッリが胸を張り裂けんばかりに歌うと、それを上回る声がいくらでも出るのですね。驚きましたし、聴いていてタジタジでした。聴衆は彼女がいつも最高の演奏をするのを高く評価しコレッリとの「声の決戦」に狂喜しているように思えました。
コレッリですが、母親のアズチェーナが捕らえられたと、怒りに燃え、激しく歌う「燃える処刑台の火よ」の直前で、オーケストラは打ち合わせ通り、でしょうか。突然半音下げるのです。
コレッリはそのままの調でも十分に歌えたはずですが(コレッリはいつもここでおびえていた、とききます)・・・スカラの聴衆はそれでもスリリングな彼の偉大な声に驚き、絶賛の嵐です。
ベルゴンツイだったら用意周到に、原調で聴かせることでしょう。
しかし、一発勝負のような不安定さもあるスリリングな声の魅力でコレッリが無事クリアーしたドキドキ感は、たまらない魅力なんでしょうね。
指揮者のガヴァッエー二のしまらないなテンポ感にはイライラです。彼は無比のドニゼッティの大家ですが、ヴェルディではどうかな、と思いました。
ステッラも「ミゼレーレ」で出遅れています。これはリズムをハッキリさせないと、舞台上ではオケの音が聴こえないのでしょう。
アリア「恋はバラ色の翼にのって」と「ミゼレーレ」がヴェルディを知りぬいた様式で劇的に歌われている、いわゆるヴェルディの音楽の「サイズ」を心得ていて非常に音楽的であることで、これみよがしなところはなく、音楽そのものへの奉仕であるステッラの真摯な歌をなつかしく思い出しました。
バスティアニーニとの伝説的な2重唱、白眉でした。
これぞライブの魅力いっぱい、最高の「トロヴァトーレ」です。
☆Agnes von Hohenstaufen(イタリア語表記Agnese di Hohenstaufen)のことや歌詞のききとりなどを調べていて徹夜になってしまいました。
ドイツ史、神聖ローマ帝国史も調べましたが、お手上げの状態・・・眠いです。
1、ヴェルディ「トロヴァトーレ」1962年スカラ・ライブ
2、プッチーニ「トスカ」1958年メトロポリタン・ライブ
3、プッチーニ「蝶々夫人」1958年メトロポリタン・ライブ
4、ジョルダーノ「フェドーラ」1969年
5、スポンティーニ「ホーエンシュタウフェンのアニェーゼ」
6、「マリア・アントニエッタ」
「ホーエンシュタウフェン」ヤ「マリア・アントニエッタ」などは、全く知らなかったオペラで、対訳もないし、ストーリーなど全く未知。
歌手たちのイタリア語を拾いながら、考えるしかない・・・。
そして歴史的背景も調べなければ。うれしい悲鳴です。
はじめに「トロヴァトーレ」を聴きました。
スカラの天井桟敷も狂喜乱舞、名演中の名演というのはこの演奏のことをいうのでしょう。
これはぜひDVDで観たかったです。ハリウッドもビックリという美男美女たちの名歌手、絶世の美女ステッラ、イケメンのコレッリとバスティアニーニ、デビューして間もない頃、先輩の名歌手を食ってしまうコッソット、贅沢この上ない名歌手が揃う、聴きながら心が震えました。
ステッラの登場は、やはり「楚々として」います。しかし、その声は多様な音色を効果的にきかせ、ただものではない緊張感が走りますが、この時はまだ声はセーブされています。
やがてバスティアニー二やコレッリという強靭な声の持ち主が、競い合うように歌うと今まで控え目だったステッラがここで一歩も引かず、太くてスピントな声で歌います。聴いていてまぶしい!ゾクゾクするほどの喜びがあります。
次の幕に出てくるのは若くて声の豊麗な「雌獅子」と恐れられたコッソットです。
ステッラが陰影に富むベルベットならコッソットは威勢の良さと役柄に全身乗り移るような気迫の女傑でしょうか。
まだ若いのに、あの屈折した老女アズチェーナを歌うのですから・・・それが彼女の声は自在、音程は楽器より正確なくらいで、向かうところ敵なし、底知れない強靭な声も楽々、神業です。
コレッリが胸を張り裂けんばかりに歌うと、それを上回る声がいくらでも出るのですね。驚きましたし、聴いていてタジタジでした。聴衆は彼女がいつも最高の演奏をするのを高く評価しコレッリとの「声の決戦」に狂喜しているように思えました。
コレッリですが、母親のアズチェーナが捕らえられたと、怒りに燃え、激しく歌う「燃える処刑台の火よ」の直前で、オーケストラは打ち合わせ通り、でしょうか。突然半音下げるのです。
コレッリはそのままの調でも十分に歌えたはずですが(コレッリはいつもここでおびえていた、とききます)・・・スカラの聴衆はそれでもスリリングな彼の偉大な声に驚き、絶賛の嵐です。
ベルゴンツイだったら用意周到に、原調で聴かせることでしょう。
しかし、一発勝負のような不安定さもあるスリリングな声の魅力でコレッリが無事クリアーしたドキドキ感は、たまらない魅力なんでしょうね。
指揮者のガヴァッエー二のしまらないなテンポ感にはイライラです。彼は無比のドニゼッティの大家ですが、ヴェルディではどうかな、と思いました。
ステッラも「ミゼレーレ」で出遅れています。これはリズムをハッキリさせないと、舞台上ではオケの音が聴こえないのでしょう。
アリア「恋はバラ色の翼にのって」と「ミゼレーレ」がヴェルディを知りぬいた様式で劇的に歌われている、いわゆるヴェルディの音楽の「サイズ」を心得ていて非常に音楽的であることで、これみよがしなところはなく、音楽そのものへの奉仕であるステッラの真摯な歌をなつかしく思い出しました。
バスティアニーニとの伝説的な2重唱、白眉でした。
これぞライブの魅力いっぱい、最高の「トロヴァトーレ」です。
☆Agnes von Hohenstaufen(イタリア語表記Agnese di Hohenstaufen)のことや歌詞のききとりなどを調べていて徹夜になってしまいました。
ドイツ史、神聖ローマ帝国史も調べましたが、お手上げの状態・・・眠いです。