井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

「昴」と「海はまねく」

2011-06-03 00:00:54 | 音楽

NHKで谷村さんの歌がいくつか放送された。

「スキタイの歌」というのがあって、それにヴァイオリニスト(フィドラー)のクヌギさんが出てあるいはいるから、という事前情報を得ていたので、それを観るために聞いたのであった。

スキタイというのはすき焼きやタイ焼き、九州弁の「好きです」には全く関係なく、民族の名称である。

中央アジアの民族なのだが、西側代表がケルトやペルシャで東側代表がヤマトというのは、確実に多民族から不興をかうだろう。

しかし、谷村さんは上海音楽学院に先生として招かれた存在であることも同番組で知った。

知り合いの中国人によると北京音楽院は桐朋、上海音楽院は東京芸大という存在だそうだ。確かに上海のヴァイオリンの教授は旧ソ連のオイストラフ級の指導者から薫陶を受けているから、ヴァイオリンのレベルはかなり高い。

そこに招かれたとあっては、学者ならノーベル賞クラス、政治家なら国賓待遇というところだ。それならば、多少の牽強付会は許されようというものだ。

何せ、谷村さんは「昴」という、アジアにおけるメガヒット曲の作者だ。「昴」と「北国の春」はアジアを一つにしてしまう歌である。その作者とあれば、国賓待遇は当然であろう。

だが、個人的には「昴」という歌は、どうしても抵抗がある。イタリア民謡の「海はまねく vieni sul mar」に似ているからである。

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これはなかなか良い歌だと思う。

これが似ているかどうか、議論の余地はあるけれど、私にはかなり似て聴こえる。

さらに「海はまねく」にはヨーロッパを感じ、「昴」にはアジアを感じる。

両方とも偉大な曲と言って良いだろう。

だが、どうしても「海はまねく」の方が、より名曲に感じてしまう。だから「昴」はそれをアジア向きにアレンジした曲に聴こえてしまう。

読者の皆さんはいかが感じるだろうか。