井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

オーケストラは何語?

2013-04-07 00:14:46 | オーケストラ

オーケストラの授業の年度当初には毎回、オーケストラに関しての説明をする。毎年内容はほぼ一緒。一部の専門的な立場の学生は4回も聞くハメになる。

それだけ聞いていれば「耳にタコができる」と思いきや、そうでもなかったりするから、こちらが救われている(のかな?)

そもそも「オーケストラorchestraは何語?」と、耳にタコができていそうな学生に問えば・・・

今どきの学生

当てられた学生は「スマホ」を出して3秒後には「ギリシャ語」と答えた。耳にタコはできていなかったようだ。

こうなると「知識」とは何ぞや、と思わざるを得ない。

しかし、ここでひるんではサンデル教授にはなれない。たたみかけて問うた。

「で、その意味は?」

学生、再び調べて「管弦楽団、ですか?」

おととい来やがれ、とは言わなかったが、もちろんそんなことを言わせたかった訳ではない。

答は「穴」。ウィキもそこまでは書いていなかったようだ。

劇の伴奏音楽隊、当初は舞台奥で今で言う歌謡曲のバックバンドのような位置で演奏していたらしいが、それをJ.B.リュリが舞台と客席の間の「穴」に移した。そこからオーケストラの発展が始まったことになっている。

それにしても、「スマホは便利だ」で済ませては、心のどこかが曇ったままである。だからと言って「この和音の種類は?」などという問いに対応できる日は永遠に来ないだろう。なので心配する必要なし、かもしれない。

見方を変えれば、スマホで調べれば済む程度の知識ではないものを、しっかり学ぶ姿勢が問われる時代になったという風に考えれば良いのであろう。(やれやれ、やっとすっきりした・・・。)