日本オーケストラ連盟ニュースという機関誌があって、Vol.89、2015.4-7月号の特集は「2013年度 定期演奏会 演奏回数ランキング」だった。
いくつかのランキングが載っていて、演奏曲目の他に作曲家のもの、過去数年のもの、定期を含む自主公演でのもの等、なかなか興味深かった。
2013年のものなので、やや古い感じは否めないが、それでも様々な傾向が読み取れる。
自主公演曲目の作曲家ランキングでは、多い方から
モーツァルト
ベートーヴェン
チャイコフスキー
シュトラウス一家
ドヴォルザーク
ブラームス
と、さもありなん、な作曲家が並ぶのだが、その次が
久石 譲
すぎやまこういち
アンダーソン
ラヴェル
なのだ。これを「あっぱれ」と読み取るか「ブラームスには及ばない」と考えるか「田中公平がんばれ」と解釈するか「ついでに井財野友人も」と思うか・・・。
曲目回数ランキングもあるのだが、データ集計の方法があまり精緻ではなく、正確な状況を知るにはやや物足りないところもある。
そのような表の上で、なのだが、順位としては2位、回数としては7回にシベリウスのヴァイオリン協奏曲とベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲がある。この表は過去5年間の上位曲も一緒に表記されていて、下位の方にブラームスのヴァイオリン協奏曲がある。ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番やモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番などというのもある。
そしてメンデルスゾーン、チャイコフスキーの両ヴァイオリン協奏曲が無い!
ピアノ協奏曲もベートーヴェンの「皇帝」、チャイコフスキーの第1番、シューマン、ショパンの第1番、ラヴェルの両手、ラフマニノフの第2番が載っているがグリーグは無い!
何だか腑に落ちないのだが、そのあたりが精緻でないので、本当に実態を反映しているか、よくわからない。
それにしても2013年の特徴かもしれないが、ブラームスの交響曲は全て1位(8回、第1,3,4番)と2位(2番)にランクインしているのがすごい。
特に第1番は過去5年間2位から4位をキープしていることになっている。
私の好みは、それよりチャイコフスキーの4,5,6番が好きなので、これまた合点がいかない結果なのだが、一般的にはかなり好まれている、ということか。オーケストラ側がやりたい曲なのか?
そのあたりもよくわからないが、一応大人気のブラームス、なのであった。