たまたま山口県で見たローカルテレビ番組である。
何を大げさな、と少々思ったのだが、すぐに見いってしまい、おかげで、人との約束を全く忘れてしまったほどである。
その昔、長州ファイブと呼ばれる山口の若者がロンドン留学を果たした。
その中に、後に「日本の鉄道の父」と呼ばれる井上勝がいた。
日本の鉄道は、その流れで、当初様々な状況で英国式の流儀が取り入れられることになった。
それから約一世紀後、日本は新幹線を作り、諸外国へその技術等を売るところまで成長した。
現在、イギリスで高速鉄道を南北に走らせる計画があるということなのだが、その車両は、言わば新幹線の発展型のようだ。
山口県下松市に新幹線を作るところがあるそうで、そこの技術者が今、イギリスで作っている最中の高速鉄道車両の技術指導をしている様子が報じられていた。
幕末に英国から鉄道の全てを学び、日本に導入したのが当時の山口の青年なら、現在その英国に鉄道技術の指導をしているのも山口の青年。
その歴史的巡り合わせに、私は大変感動してしまったのだった。