指の関節は手のひら側から第一、第二と数えるのが正式だと聞いていた。
この際、調べてみたらそれは俗称なので両方の数え方があり、混乱を避ける為に医学的には手のひらに近い方が「近位指節間関節」、指先側が「遠位指節間関節」と言うとのこと。
しかしワープロでは「関節」以外、全く変換してくれなかった文字の羅列、医学界もお困り(?)なのか、専ら英語の略記「PIP関節」(近位)、「DIP関節」(遠位)と呼ぶことが多いようだ。
それで本題であるが、ヴァイオリンを弾く時、左手をちょっと広げるとPIP関節がまっすぐになって力が入らない人が多い。(これを指して「まむし指」という、と中学生の頃、クラスメメイトが言っていたので、ずっとそうだと思っていたが、これが間違いだったのが今わかった。まむし指とは別の状態である。)
例えば10度の音程をとる時、PIP関節がまっすぐになってしまうのは、子供の場合は当たり前だろう。
しかし、そのままでは指に力が伝わらない。それを徐々に鍛えて、PIP関節を曲げないで弾ける状態にする必要があると思う。
それで、スケール、アルペジオ、シェフチークの重音練習を生徒・学生さん達にやってもらい、それを通して指を鍛えることができるだろう、と思っていたのだが…。
彼らの指がいっこうに強くならないのである。注視したら、ほぼ全員PIP関節がまっすぐのまま。
この指では、結局まともな音はしない。
それで、最近は「左指を鍛える」ことをメンデルスゾーンを弾くよりも優先的に考えるようになった。
どうやって、はまた次の記事で。