井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

《アンピトリーテーの声》ができるまで①

2019-06-16 09:36:00 | 井財野作品
バンクーバーでは井財野の新作《アンピトリーテーの声》を発表させてもらった。ベトナムの一弦琴「ダンバウ」と弦楽四重奏のための曲である。

これを作るにあたって、最初に講習を受けた。これが昨年の9月。

それを基に、ダンバウのための曲の断片を提出した。これが今年の1月。

そして2月初旬、スカイプを使って最初のセッションを行った。私が作った断片を演奏しながら、問題点を浮かび上がらせるのである。スカイプを通してのやりとりは不自由さもあるが、一応この段階で、私もダンバウに何が可能で、何が不可能かを知ることはできた。

その結果を基に曲を作って、スコアとパート譜を提出したのが4月上旬。演奏者と、念のため主宰者と、事務担当の協会理事3箇所にPDFファイルで送る。こういうことができるようになったのは、Eメール時代の良いところである。

ところが、4月下旬、5月上旬と、とんちんかんなメールがダンバウ奏者から届く。
もしかして届いていない?

後でわかったが、私からのメールは迷惑メールになっていて、全くわからなかったようだ。日本から添付ファイル付きというのは、一般的に危ないメールのようだ。Eメール時代の悪いところである。

急遽、音源を送れだ何だで、大慌てしてリハーサルをむかえた。

会場はバンクーバー市内の観光地として知られる「グランビル・アイランド」にあるグランビル・シアター。
会場を出るとすぐのところに廃線のレールが残してある。
なのでこの地域の別名〈RAIL SPUR〉(線路跡)。
これがそそる。
隣には、機関車を改造したペットショップがあった。