昭和53年11月公開 監督:岡本喜八 脚本:倉本聰
この映画は初めて見ました。公開当時すごく宣伝してた割には興行的に大コケで評論家にもボロカス言われ、その後レンタルビデオでも見かけなかったので、話題になることはほとんどなかったと記憶してます。
当時私は中三で近所に映画館はなく、一応受験生だったのでわざわざ映画見に遠出するわけにもいかず、もちろん見てません。話はSFなのですが、どちらかというと竹下景子のベッドシーンが話題になってたような気がします。あんだけボロカスに言われた映画がどんなものかずっと見てみたかったのですが、先月日本映画専門チャンネルで放送されたのでようやく見られたという次第。
感想としては「無駄に長い」「これって真剣にやってるの?」など。ストーリーを簡単にいうと、UFOに遭遇した人間はなぜか血が青くなってしまい、「青い血の人間はヒトではない!」と人間狩りに遭うのですが、それを極秘に進めようとする政府の謀略とそれを探ろうとするジャーナリスト、恋人の血が青いことを知って苦悩する国防庁の隊員の姿などを描くというもの。
当時ボロカスに言われた要因は「血が青くてなんで頬がピンク色で唇が赤いんじゃ?」「主役が途中で変わる映画ってあり?」というのが主なところ。今回見ていて前者の方の疑問はもっともで、それがある限りどうにも没頭できません。竹下景子が「私が赤ちゃんを産んだらその子の血も青いのかしら…。」と恋人に告げるシーンがあり、本来泣けるシーンなのでしょうが、設定があんまりにも突飛過ぎて感情移入できず。
主役が途中で変わっちゃうのはいろんな事情でそうなったのかもしれませんが、そのおかげで映画としては無駄に長いです。私はわかった上で見てましたが、当時映画館で見た人は「あれ? 仲代達矢どうなった?」と思ったことでしょう。唯一の救いは高橋悦史と沖雅也が割とかっこいいことかな?(いえ、別に抱かれたいとかそういうのでは…)
まぁあんまり真剣に「おかしい!」というのもなんだかなぁという映画ですが、話題性はバッチリ。これを見た人同士なら酒場での話題は尽きないということで、いっちょまえの大人なら絶対見ねばという作品です。今はDVDも出てますが、amazonのレビューでは絶賛する声が続出で「おめーら、本気か?」と思わんでもないです。まぁ怖いもの見たさで買った人だけがレビュー書いてるのでしょうから、あれが世間一般の声とも思いませんけど。まずはどーですか、お客さん。ちなみに竹下景子のベッドシーンは期待なさらずに。
倉本聰氏や岡本喜八監督が「ブルークリスマス」をどんなイメージで描いたかは知りません。
DVDを勝っちゃった人が、悔し紛れに道連れ増やすために絶賛してるとか。。。