井上尭之さんが書いた「スパイダースありがとう」は私の愛読書ですが、もう今年2回も読んでしまいました。スパイダースは「日本でいち早くビートルズの新曲を演奏できるバンド」というのが売りだったそうです。
そもそもは、ビートルズのレコードを初めて聞いた時のリズム、斬新なメロディとコーラスなどすべてに打ちのめされた興奮で、メンバー全員が完全に虜になったとか。それで、ラジオの「FEN」を聞いたり、「キャンティ」の人脈や横浜のアメリカンスクールに通っている生徒からレコードを借りたり、ありとあらゆる手段で最新の音楽情報を仕入れ、レパートリーに加えていったそうです。そして、歌詞のコピー担当は唯一英語のヒアリングができるムッシュかまやつの役目。
そうやって注目が高まり、それまでまばらだった客席があれよあれよという間に、毎回満席で立ち見が出るほどになったそうです。
ただ、これについては後日談があって、マチャアキの話によると「HELPをムッシュが聞き取った歌詞で歌ってたけど、あとで国内盤が発売されたときに歌詞カード見たら、合ってるのは『HELP』ってとこだけ。こっちが『HELP!』と言いたいよ!」と。(これはテレビ番組で言ってた話で井上さんの本にはありません。)
まあそういうところもスパイダースの魅力であり、ムッシュの持ち味でもあったのでしょうね。その頃のビデオがあればと思いますが、ジャズ喫茶で演奏してた時の映像はないでしょうね。残念。
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