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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

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2021-08-22 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『天狗風 霊験お初捕物控【二】』★★★★★


初出誌 「東奥日報」(1994年4月25日~95年4月15日)ほか15紙に連載
●この作品は1997年11月に新人物往来社より刊行された作品です。


続々 お盆読書はこちら(レンガの京極夏彦並みに厚めな文庫本です)
どっぷり霊験お初と、お初を取り巻く人達と共に悪霊と対決!

 



なんせにゃんこも登場するお江戸物語
にゃ~ん最高です!(写真はお友達にゃんこ💚)

久々の★★★★★


--------(抜粋)

 

 

一陣の風が吹いたとき、嫁入り前の娘が次々と神隠しに――。
不思議な力をもつお初は、算学の道場に通う右京之介とともに、忽然と姿を消した娘たちの行方を追うことになった。ところが闇に響く謎の声や観音様の姿を借りたもののけに翻弄され、調べは難航する。
『震える岩』につづく“霊験お初捕物控”第2弾

 

 

--------

 

 

 

 

 

 

---

 

 

 

「そのときに、私は悟ったのだ。鬼神よりもののけよりも恐ろしいのは、人間の方だと。都合の悪いこと、見たくないもの、聞きたくないことを不思議話のなかに押し込めて、自分にも世間にも嘘をつき通す。人間ほど恐ろしいものはない。私は北町奉行所の同心として、この十手にかけて、そのような人間の嘘がつくりだす、まやかしの鬼神やもののけと闘おうと思った。それを心に誓ったのだ」
潮が寄せるように、沈黙が寄せてきた。

 

 

 

---

血がそれを物語る。うむ。
よく言われることとは言え、重き言葉

 

 

 

残念ながら続編が出ていないみたい。
二人の今後の行方はご想像にお任せします!ってことかな。
まぁハッピーエンドにはまちがいはないけどね(*^-^*)


お初物語はいつか再読したい。

ファンタジー好きな方にはおすすめなお江戸物語です。


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2021-08-21 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『震える岩 霊験お初捕物控』★★★


この作品は、1993年9月に新人物往来社より刊行されたものです。

新装版となるのか、カバー装画が藤田新策(宮部さんのてっぱん!)
雰囲気出ててマッチしていると思う。
 

前作とは別に切り離されてはいるけど、こちらの短編集

OGPイメージ

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宮部みゆき『かまいたち』★★★『本所深川ふしぎ草子』に続く初期作品時代小説短編集かまいたち・・お笑い芸人が浮かびますが×&tim...

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三作目 『迷い鳩』
四作目 『騒ぐ刀』

に登場するお初の物語です。


--------(抜粋)


ふつうの人間にはない不思議な力を持つ「姉妹屋」のお初。南町奉行の根岸肥前守に命じられた優男の古沢右京之介と、深川で騒ぎとなった「死人憑き」を調べ始める。謎を追うお初たちの前に100年前に起きた赤穂浪士討ち入りが……。
「捕物帳」にニュー・ヒロイン誕生!人気作家が贈る時代ミステリーの傑作長編

 

--------

自粛続きな猛暑の日にはもってこいな霊験体験をご一緒に~(^▽^)/👻👻👻

お盆は静かにステイホーム

 

 

 







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2021-08-06 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『堪忍箱』★★★★

 
装丁は渋く、箱の中身に想いを巡らす。
いわくありげな物語
 
こちらも短編仕立てのお江戸物語
前回の『初ものがたり』より重めな内容


人の心の表と裏
よく言う心の闇・・(笑)
裏かと思えば実は表だったり、その逆も然り・・
たまには自分の内面をあえて覗いてみることも大事かもしれない。
直視したくないこと。目を逸らしたいこと。
澱となり深く沈む。
 
 
--------(抜粋)
 
 
蓋を開けたら最後、この近江屋に災いが降りかかる……。決して中を見てはいけないというその黒い文箱には、喪の花・木蓮の細工が施してあった――。
物言わぬ箱が、しだいに人々の心をざわめかせ、呑み込んでいく表題作
なさぬ仲の親と子が互いに秘密を抱えながらも、寄り添い、いたわり合う「お墓の下まで」
名もなき人たちの日常にひそむ一瞬の闇
人生の苦さが沁みる時代小説八篇
 
 
--------
 
 
 
・堪忍箱
 
・かどわかし
 
・敵持ち
 
・十六夜髑髏
 
・お墓の下まで
 
・謀りごと 私的に印象深
 
・てんびんばかり ←私的に印象深
 
・砂村新田 ←私的に印象深(いつか再読したい) ★★★★★
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


















さてさて腰痛の経過がよろしくなくて、
(先日お料理中に激痛が!!!)
セカンドオピニオンじゃないけど、会社を抜け出して新たな整形外科へ。
今回は新規と言うことでレントゲンを撮る。
結果は同じ・・
神経痛でも内臓からくる痛みでもなく疲労からくる痛み。
 
椎間板のトゲ部分が悪さをしている!?
 
鎮痛剤も効かず、痛みに耐えての3日目
この痛みどうにかならないものかしら。
 
じんわり蝕む痛みに慣れてきてる。
 



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2021-08-04 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『初ものがたり』★★★

初期作品から順々巡ってゆこう(^▽^)/

この作品は、1995年7月にPHP研究所より刊行された。

PHP文庫
??

OGPイメージ

文庫―新刊・話題の本 | 書籍 | PHP研究所

PHP研究所が出版している文庫本のご案内。新刊、話題の文庫情報をいち早くお届けします。

PHP研究所 / PHP INTERFACE

 

GPイメージ

松下幸之助が立ち上げ!?

PHP文庫のおもしろいのは表紙扉裏に「◎筆者の言葉◎」があること。
通常は筆者紹介、作品一覧が出ているんだけど、
筆者のメッセージを読んでから、物語に突入はよいかもしれない。
あともう一つ小説にめずらしい挿絵がある。
ちょっとした絵本気分も味わえて新鮮です。

 

--------(抜粋)

 

本所深川をあずかる岡っ引きの茂七親分が、下っ引きの糸吉・権三とともに、江戸の下町で起こる魔訶不思議な事件に立ち向かう。
茂七に事件解決のヒントを与える謎の稲荷寿司屋や、超能力をもった拝み屋の少年など、個性あふれる登場人物たちと織りなす人情捕物話の数々…。
「鰹」「白魚」「柿」「桜」など、江戸の季節を彩る「初もの」を題材に、ときに哀しく、ときに妖しく描く時代小説

 

--------

お初が主人公の物語かと思ったら・・
初ものときましたか(笑)

 

六編からなる短編集

・お勢殺し

・白魚の目

・鰹1000両

・太郎柿次郎柿

・凍る月 ←私的に印象深

・遺恨の桜



 

中盤 屋台の親父の正体がナゾな状態
読みながら色々思案するのが楽しかったり。

池波正太郎じゃないけど、食の描写がたまらない!
(あぁ料理上手に生まれたかったなぁ 過去料理教室通ってましたけど)

美食に溢れていつでもどこでも何でも食べられる昨今だけど、
お江戸の食は題名の通り旬な物をみんな肌で知っていて、季節ならでわの食材が光っている。

土用の丑の日
既に三度も鰻を食しているわたし♪
みんな美味しいものをありがとう。





次作は短編集『堪忍箱』です。


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2021-07-25 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『幻色江戸ごよみ』★★★★


おどろおどろしい表紙
顔こわい((( ;゚Д゚)))ホラー

この作品は平成6年7月新人物往来社より刊行された。


前回の『かまいたち』に続く短編集
初々しさが残る前回とは打って変わり、ストーリーテラーへ変貌
江戸に生きる人達の日常をこれほど上手く描けている短編はないんじゃないかな?
そのぐらい一つ一つの物語に感情を揺さぶられる。
生と死の境界線
幽霊の存在が身近だった時代
摩訶不思議な出来事が多々存在していたんだと思う。
 
ある意味夏に最適な一冊 涼しさが漂います。


---


・第一話 鬼子母火
 
・第二話 紅の玉 ←私的に印象深
 
・第三話 春花秋燈
 
・第四話 器量のぞみ
 
・第五話 庄助の夜着
 
・第六話 まひごのしるべ ←知人の印象深
 
・第七話 だるま猫
 
・第八話 小袖の手
 
・第九話 首吊り御本尊
 
・第十話 神無月
 
・第十一話 侘助の花
 
・第十二話 紙吹雪


---
 
 
 
 















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2021-07-03 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『かまいたち』★★★


『本所深川ふしぎ草子』に続く初期作品
時代小説短編集
 
 
かまいたち・・お笑い芸人が浮かびますが××
日本に伝えられる妖怪のことらしく、江戸時代にはいたのかもしれない。
(参考:鎌鼬 - Wikipedia
 
 
 
 
 
 
こんなかわいいお姿みたい!
捉え方ですな(笑)
 
 
 
--------(抜粋)
 
 
 
 
夜な夜な出没して江戸を恐怖に陥れる辻斬り“かまいたち"の正体に迫る町娘。
サスペンス満点の表題作はじめ四編収録の時代短編集
 
 
 
 
--------
 
 
めずらしく本作は宮部さんのあとがきがあり、
この短編集が出来上がるまでの経緯を説明している。
 
 
 
 
一作目が表題作
『かまいたち』
 
 
読んでいてどきどきさせされる勢いがある主人公(若さ?)
表題作だけあってよき。
 
 
 
 
二作目
『師走の客』
 
 
ほっこりからどーんと落とされる物語
人を信じるって何だろう? なんてね。
 
 
 
 
三作目
『迷い鳩』
四作目
『騒ぐ刀』
 
 
こちらは連作物でお初が不思議な力を得た物語
後に『震える岩 霊験お初捕物帳』の始まりとなるらしい。
 
 
 
---
 
 
 
日本橋通町は、江戸中のありとあらゆる品物の問屋街である。時節を限らず一年中、行き交う人がひきも切らない。
そのにぎやか人通りのなか、お客の切れ目に「姉妹屋」の店まわりを掃除し、打ち水をしながら、お初は軽く鼻歌を歌っていた。
手桶の水はまだ冷たいが、ほうきを使うためにかがんだ背中やうなじにあたる日ざしは心地よい。温かな手で撫でられているようだ。
お初のかたわらを、重そうな荷をしょった行商人やら、白粉のいい香りをさせた姐さんたちが通り過ぎる。馬もいけば駕籠も通る。通りを彩る立看板や屋根看板も、春の光の下、色合いもいっそう美しい。
お江戸はなんてきれいな町だこと。この町に生まれたあたしは幸せもんだこと。今さらのようにそんなことを思っているお初だった。
 
 
 
---
 
 
こんな出だしから始まるお初の物語
うーんよい感じじゃありませんか。
 
わたしもお江戸に住んでみたい。
読むたびに思ってしまう。
 
 
 
 


お江戸の世界いかがですか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



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M

2021-06-13 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『本所深川ふしぎ草紙』★★★
 
 
 
 
吉川英治文学新人賞受賞作
そして初期作品でもある七不思議物語
 
最近読んでいた本がある意味ぶっ飛んでいたからか、
「まとも」な安定した物語に感じてしまった(笑)
 


--------(抜粋)
 
 
 
 
近江屋藤兵衛が殺された。下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが……。幼い頃お美津に受けた恩義を忘れず、ほのかな思いを抱き続けた職人がことの真相を探る「片葉の芦」
お嬢さんの恋愛成就の願掛けに丑三つ参りを命ぜられた奉公人の娘おりんの出会った怪異の顛末「送り提灯」など深川七不思議を題材に下町人情の世界を描く7編
宮部ワールド時代小説篇
 
 
 
 
--------
 
 
私的に第五話『馬鹿囃子』
おとしの気持ちに苦笑しつつ、昔の恋愛を思い出し、なつかしい気持ちになった。


 
元上司とのweb会議での雑談で「会話に飢えてる。人に飢えてる」って言ってて同感!
わたしもめずらしく数人にお声かけしちゃったぐらい。会話したくなる。
 
 
コロナの終焉はそろそろ!?
一般ピーポーのわたしワクチン接種はいつでしょ
そう言えばオリンピックもそろそろよね。


 
最後の『消えずの行灯』
素直に読まずに裏を読め・・(笑)
安定な一冊でした(o^∀^o)



お次は『かまいたち』へ続く。
 
 
 





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2021-05-20 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『心とろかすような マサの事件簿』★★


前作『パーフェクト・ブルー』の続編
(元々は『マサの留守番 蓮見探偵事務所事件簿』改題)



マサイメージ 続・・(笑)

最後の超短編『マサの弁明』がどうしてもやっつけに思えてしまった。
本人が依頼人として登場しちゃうし!
(『鮎川哲也と十三の謎』収録)


気持ち明るくほっこりさせられるマサシリーズでした。



まだまだ宮部さんの未読本は膨大にある。  
気になるには『蒲生邸事件』
『模倣犯』の続編(最近まで知らなかった)『楽園』
以前挫折した『とり残されて』は再度挑戦したい。

 

 

 


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M

2021-05-18 | 宮部みゆき

 

宮部みゆき
『パーフェクト・ブルー』★★★


少々過去に遡って・・
ワンコ目線の物語ってことで気になっていた。
元警察犬「マサ」シリーズ 続編 含め一気読みです。
 
1989年 東京創元社より発行
 
 
巻末の著作リストを見る限りだとこの作品は初長編みたい。
思わず貸してくれたコに伝えたら「へ~」と言う初耳反応で笑えた。
「描写に若さがある気がします。」
時代を感じる箇所も多々



---
 


「ほら、よく駅のあたりで競馬新聞をズボンのお尻のポケットに突っ込んでワンカップかなんか飲んでフラフラしてるおじさんたちがいるでしょう?あんなような身なりだった。ワイシャツは色がさめてたし、ズボンにはきちんとプレスがしてあったけど、そのかわり光っちゃってたし、ここで三十分ぐらい正座していただけで、折目がよれちゃって。ジャケットは薄くて、綿も入ってなくて、普通の人が十一月の半ばに着るようなものじゃなかったです」
「なんて具体的なご説明」進也が呆れたように小声でつぶやいた。



---
 
過去築地に住んでいた時よく見かけた。日常風景
東銀座JRA前にたむろしていた方々の描写とも言える。
 


---


 
「ドイルもクリスティも大好きだけど、僕のごひいきはローレンス・サンダースって作家なんです。知ってますか?」
 
 

---
 
メモメモ ディレイニー署長
 
 
最後の章でマサが犬であることを思い出した。
目線が犬というより人間っぽいんだもん(笑)


 
マサのイメージ ジャーマンシェパード 賢そうな佇まいね。
 
 
 
 
 
 
 
 

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2020-09-29 | 宮部みゆき

 



宮部みゆき
『チヨ子』★★★


比較的新しめ?な6冊目の短編集

題名がインパクト
(ねぇちよさん?)
 
1999年から2000年にかけて発表された中短編
「いきなり文庫化された贅沢な一冊」

 

解説は本人インタビューありで必読です。
 
 
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・雪娘
・オモチャ
・チヨ子
・いしまくら
・聖痕
 
 
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短編なのに長編を読んでいるかのような深い人物描写
 
わたしなんて「絶対」小説家になれない!
そう思わされる文体
 
印象深かったのは最後の『聖痕』・・
 
 
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「—―何か見えますか」と、わたしは訊いた。
非常識で卑猥な言葉でも聞かされたかのように険しい顔をして、彼はゆっくりと首をよじり、私を見た。
「あなたの顔をした化け物は見えますか」
 
 
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お化けより人間の方がこわい?
 
 
 
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「教えて」
「あなたが見た神は、どんな姿だった?あなたの顔をして、あなたの目で、どんなふうにあなたを見たの?」
 
 
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夢か狂気か・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しばらくは貴志祐介
それと復活熱な角田光代となりそう。
 
 
 







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