『大江健三郎全小説10』
2019年6月10日 第一刷発行
株式会社講談社
--------(抜粋)
人類は荒廃した地球から百万人を新しい惑星に送り出したが、10年後その大船団が戻ってくるという(『治療塔』)
宇宙移民に失敗した朔ちゃんと残留者リッチャンに驚くべき知性を示す子供が生まれるが、地球の荒廃がさらに進んだため、謎の治癒力を持つとされる「治療塔」探索のため再び宇宙に旅立つ(『治療塔惑星』)
さらに著者初のファンタジー・ノベル『二百年の子供』を収録
時空を超えたSF的空想力!
【収録作品】
治療塔
治療塔惑星
二百年の子供
──時空を超えたSF的試み
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宇宙移民に失敗した朔ちゃんと残留者リッチャンに驚くべき知性を示す子供が生まれるが、地球の荒廃がさらに進んだため、謎の治癒力を持つとされる「治療塔」探索のため再び宇宙に旅立つ(『治療塔惑星』)
さらに著者初のファンタジー・ノベル『二百年の子供』を収録
時空を超えたSF的空想力!
【収録作品】
治療塔
治療塔惑星
二百年の子供
──時空を超えたSF的試み
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・二百年の子供
2003年 中央公論社新書
2003年1月~10月毎週土曜の読売新聞朝刊に掲載
(週休二日制の実施された時期)
作者にとって一度きりの新聞小説 ファンタジー・ノベル
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なぜ、ファンタジーを書こうと決めたのか。連載前に大江は次のように同紙への寄稿で述べていた。
<ファンタジーについての、私の定義は、いまを生きているところから自由になって、いろんな「時間」と「場所」を行き来する物語です。それをやる人物、時には案内役もつとめるのは、子供たちです。/かれらの出かける世界は、「しっかり書いてある」のでなければなりません。どんなに不思議を想像にみちていても、ユーモア沢山でもけっこうですが、とくに案内役の子供はしっかりしていることが必要です。自分の足でまっすぐ立ち、自分の目と頭で、よく見て考える、生き生きした子供でなければなりません>
<私のファンタジーの舞台は、森のなかですし、登場する「三人組」の子供たちも、これまで書いてきた家族の子供たちとつながっています。それぞれの困難をなんとかしのいで、げんきに成長してゆく子供たちを見守ることが、私にはなによりの、人間についての学校でした。/私はこの作品で、そのように書きなれた子供たちが、「新しい人」になってゆくシーンを作り出そうとしています。/過去の「時間」の子供たちにリレーする。そのバトンタッチを書きたいと思うのです。>
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兄の真木(まき)
妹のあかり
弟の朔(さく)
そして🐕ベーコン
タイムマシンに乗って~♬