昨夜は、大学の同級生との、忘年会以来の飲み会だった。
5人のメンバーが集まり、ひとしきり現状報告が終わると、懐かしいあの頃の話に花が咲く。
季節に1度の飲み会だが、還暦オヤジ連は毎度同じような昔話に終始している。
しかし、会社の飲み会と違い、気のおけないメンバーなので、普段より酒量も上がり、気分は上々だ。
私が愛煙しているゴールデンバットを、その昔、芥川や太宰が吸っていたという話から、小説や文学の話になり、三島が生きていたらノーベル賞を獲っていたとか、村上春樹は獲れないという話が飛び交った。
偶然にも5人が5人とも、鞄の中に文庫本を持っていたのには笑ってしまった。
それぞれの本は、純文学あり、時代物あり、翻訳物ありと、5人の好みが顕著で面白かった。
ひとりはたまたま昨日買い、三人は常時携帯しているという。
私は2日後に九州に帰省するため、道中の暇つぶしにと、昼間にカポーティの「ティファニーで朝食を」を買っていた。
村上春樹訳だが、彼はやはり小説家というより翻訳家というほうがしっくりくる。
読書好きの彼らに、私がAmazon Kindle Storeで電子書籍を販売していることを告げ、買ってくれるよう依頼したが、安請け合いの割りには、今日も販売数は変わっていない。