今の若者は、リスペクトというようだ。それだとどことなく軽い感じがする。
その対象は、アーチストであったり、スポーツ選手だったり、要は何かに秀でた人間だ。
実際に会って話したこともないのに、ほとんどメディアの情報や美化に基づいてリスペクトする。
中には親や恩師、上司や先輩などをあげる者もいるが、尊び敬う存在が、そんなに身近なところにいるものだろうか。
私は今まで生きてきて、尊敬に値する人、所謂、人格者に会ったことがない。
何かに秀でた人間には会ったことはあるが、何かが秀でている分、何かが欠けていた。
また尊敬の念を抱くためには、短くない期間、付き合うことが必要だ。色恋みたいに一目惚れはない。
こう言うと粗探ししているみたいだが、そうではない。
凄い人だな、とか、立派な人だな、という人間はいたし、その人々に感謝したり、羨ましく思ったこともあるが、尊敬というところまではいかない。
要は、尊敬のハードルが高いのだ。
尊敬の念は自分が決めることだ。
尊敬に値する人間とは、自分との比較で、どれくらい人間性に優れているかの差だ。
雲泥の差くらいに優れていれば尊敬するだろう。
ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。 そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。