それまで帰宅しても手も洗わなかった人間が、手洗いはもちろん、うがいまでするようになった。
飲食店では手指消毒のためのアルコールを設置し、テーブルや椅子もこまめに消毒している。
食品をじかに扱う職種では、ビニール手袋着用が必須になった。
素手で食品を触る店は、当然のことながら敬遠されるようになった。
しかし、ある業種だけは、未だに素手で生ものを客に提供している。
言わずと知れた寿司屋だ。
回転寿司以外は、客の前で堂々と素手で生の魚を握っている。
客も高い金を出して、それをありがたがって食べている。
摩訶不思議な光景だ。
そんな人間も、たぶん寿司屋以外では、素手で触った食品など金輪際、食べることはないだろう。
ちなみに私は素手での握りになんら抵抗はないが、一般的には抵抗のある人間が少なくないはずだ。
寿司職人が人並み以上に、まめに手を洗ったり消毒したりしているかというと、そうは思えない。
安全性の担保は、客の目視確認ではなく、職人と客との間の暗黙の了解に基づいているのだ。
手だけでなく、包丁やまな板もそうだ。
水道の水で洗ったりはするだろうが、熱湯消毒、アルコール消毒は終業後だろう。
そろそろ奇矯な誰かが声をあげて、寿司屋冬の時代が到来するのも時間の問題だろう。
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