世界の衝撃映像などと銘打った、危機一髪、九死に一生などの映像を集めた番組をよく観る。
まかり間違えば、死んでいてもおかしくないような映像がてんこ盛りだ。
実際に危機一髪や九死に一生の経験をまわりで聞いたりもする。
私にも2度そんな経験がある。
1度目は中学生の頃だ。
寝坊して学校に遅れそうになり、急いで支度して家を飛び出した。
半ば駆け足で田舎道を学校へ向かう途中、踏切の手前で後ろから誰かが呼んでいる声が聞こえた。
振り向くと同時に、目の前を汽車が通り過ぎた。
踏切までの距離、2メートルほどだった。
田舎の踏切は警報機も遮断機もなく、単線の線路が未舗装の道と交差しているだけだ。
踏切の右は開けて見通しは良かったが、左はカーブになっていて、おまけに背の高い夏草が生えていて、見通しが悪かった。
私は左右の確認もせず、必死で学校に遅れまいと走っていたのだ。
それを察知したおっちゃんが、後ろから大声で呼び止めてくれたのだ。
そのおっちゃんがいなかったら、確実に汽車にはねられていたはずだ。
2度目は就職して営業にまわっていた時だ。
昼下がりの対向2車線の直線道路を走っていた時、左側から追い抜いてきた競輪の自転車が、急に私の車の前を横切って進路変更したのだ。
私は慌ててハンドルを左に切り、自転車を避けようとした。
するとその反動で街路樹にぶつかりそうになり、右へハンドルを切った。
運よく自転車とぶつかることはなかったが、車は30cmほどの低木が生えた中央分離帯を越えて、反対車線へ飛び出した。
そこへブレーキをかけながら走ってきた乗用車の後部に接触して止まった。
幸い交通量が少なく、物損だけで大事には至らなかった。
それまでの一瞬の出来事が、スローモーションのように流れていたのを覚えている。
人間が死を覚悟した時に見るというパノラマ現象のプチ版みたいなものだ。
というわけで、私は2回命拾いをしている。
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