男はつらいよの13作目、マドンナが二度目の吉永小百合で、きのうの柴又慕情の続編です。
津和野で寅さんは歌子に再会します。
「歌子ちゃんじゃねえか」
「寅さんね」
歌子は夫が病死し、夫の実家のある津和野で暮らしていました。
寅さんは、歌子を津和野に置いて、旅を続けたことで、柴又に戻っても、彼女のことが気がかりで、恋やつれしてしまいます。
もう一度、津和野へ行こうとする寅さんでしたが、歌子がとらやにやってきます。
寅さんは幸せな日々を過ごすことになります。
この映画は、寅さんの恋のライバルは現れません。
歌子は新しい恋をするのではなく、伊豆大島の養護施設に就職して、寅さんの元を離れていきます。
見方を変えれば、恋のライバルは歌子の父親なのかもしれません。
歌子にとって寅さんはほっとできる父親のような存在でありますが、最終的には歌子は実の父親を選んだのです。
その時点で歌子にとって寅さんは必要でなくなったのです。
前作では寅さんと歌子は、二人で流れ星を見ました。
今回は花火を見ました。
流れ星も悲しかったですが、花火も悲しいものです。