NHKBSプレミアム放送。
明日「悪魔が来りて笛を吹く」放送を前に金田一関連ドラマがまた盛んに放送されています。
シリーズ横溝正史短編集も今週再放送をされています。
このドラマはすでにYouTubeで見たのですが、テレビで見るとまた印象が変わります。
年代的に金田一耕助が初めて登場した作品ということで、戦後すぐの東京が舞台です。
廃墟に残る百日紅の下で二人の男が語り合います。
二人のうちの一人佐伯の語る話は由美という女についてです。
その内容は今では実行したら犯罪になります。
戦争が佐伯と由美を引き離し、ようやく再会した由美は佐伯を拒絶し自殺します。
そのあと殺人事件が起こります。
もう一人の男は殺人事件の容疑者だった川地の戦友で、川地の話から殺人事件のトリックを解明してしまいます。
川地は戦死し、男は川地から、佐伯と殺人事件の話をすることを託されます。
二人の会話から殺人事件の謎解きが描かれるのですが、どう見ても殺人事件より、佐伯と由美の関係の方がおもしろすぎます。
というか、佐伯と由美のキャラクター設定が秀逸なのです。
こういうところが横溝正史の魅力なのです。
さて、佐伯に事件のすべてを語った男が別れ際名乗ります「金田一耕助」と。
明日の「悪魔が来りて笛を吹く」も楽しみです。
「獄門島」の長谷川さんでなく、吉岡さんを金田一耕助にしたのはなぜなのか、わかるといいな。