「朝鮮雑記-日本人が見た1894年の李氏朝鮮」本間九介著 祥伝社 2016
朝鮮語がわからない日本人が当時の李氏朝鮮を旅するとこんな感じなんだなというのがよくわかります。
まるで当時のリアルな韓国時代劇を見ているようです。
コミュニケーションは漢字の筆談でするのです。当時の日本人は漢語で文章が作れたのです。
また、朝鮮でも上流階級は当然漢語を使っていました。だから意思疎通ができたのです。
しかし、漢字を知らない庶民とはコミュニケーションの手段がありません。
宿に入り、宿の主人に何かを話しかけられ、荷物を持っていかれて、本間さんは「ひどいところに来てしまった。荷物全部取られてしまった」と思っていたら、ただ荷物を置いておくと危険なので宿の主人が預かっていただけで、翌朝ちゃんと荷物を返してもらって勘違いを反省するエピソードがおもしろかったです。