江國滋著 中公文庫 2021
図書館で借りました。元になったのは1984年の新潮文庫だそうです。初出は1971年から1972年の小説新潮です。
江國さんは1997年に亡くなっています。
阿呆旅行はもちろん阿房列車のもぢりです。
江國さんは内田百閒リスペクトの人なのでした。
とは言っても、読み始めると軽い書きっぷりなのでさらっと読めてしまいます。
ところがこの旅の途中に内田百閒が亡くなり、桂文楽が亡くなり、一緒に旅していたカメラマンの亀羅氏が亡くなり、江國さんのお母さんが亡くなります。
この死の影が色濃くなればなるほど、読んでいておもしろくなってくるのが不思議です。
そして解説が宮脇俊三さんときたら、もう私が読むべくして読んだ本なのでした。
もともと江國さんの本も読んでみなきゃなと思ったきっかけは宮脇俊三さんの本なのです。
内田百閒の故郷岡山に行ってみたくなりました。