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22日の夜、こげが母屋の納屋の前でわんわんわんわんと鳴いています。
最近、寝苦しいのか納屋の土間が土なのでそこで寝ているわけですが(こげがです
よ)、先日もわんわん鳴くので懐中電灯を持って見に行ったら どうも納屋の奥に
向かって吠えています。たぶん、自分が寝ていたあたりで物音でもしてビックリし
たんでしょう、こわがりなこげ・・・。今回も懐中電灯をもって、こげが吠えて
いるところを照らすと、小さな光が・・・。ホタルです。私にとって今年初のホタ
ル、そう我が家のホタル伝説どおりに、一匹のホタルがやってきた・・ようです。
そばでこげが 吠え、大きな前脚でパンチを繰り出そうとするので「あかんの。
ホタルにパンチは」と言いながら、庭に落ちた葉っぱで手のひらにのせ母屋に。
「おばあちゃん、もう寝た?ほら、こげがみつけたよ。○○(姉の名前)帰って
来たよ」と言うと「え!ホタル、飛んできたんか」とおばあちゃんが起きてきまし
た。「今年はホタル見んから、飛んでこんと思っていた。そうかぁ、帰って来たん
や。」ホタルは手のひらの温度で少し弱ったのか光が小さくなっています。
「はよ、庭の木にのせてあげな」おばあちゃんは私より嬉しそうです。もう20数
年経っていても やはり姉のあのお通夜の出来事が脳裏にあるのです。しみじみと
「今年は帰ってきたんや。こげ、吠えたらあかんのやで。おばちゃんや」
いや、こげには光る虫やけど・・・。こげにとっても生まれて初めて見るホタルだ
もの、たぶん暗闇で光るものが鼻先にでも着地したんでしょう、クモなんかには
あんなにパンチをしないもの。ビックリしたんでしょうね。私が出て行くのが遅か
ったら、出て行かなかったら・・・それはせっかく帰ってきてくれた姉には今年も
会えなかったわけだ・・・う~ん、こげ!賢いなぁ・・・おばあちゃんはきっと
明日の朝一番に おじいちゃんに報告して 二人でしみじみするんだろうな。
東京の姉の娘に「ちゃーちゃん ゆうべ帰って来たよ」と電話でもするのかな。
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