こげの耳に★ねんぶつ★

たわいない日々の思うことと愛犬こげと花が咲いていたら花の写真など

言わんこっちゃない!

2013-02-08 05:30:00 | 我が家
火曜日のことです。朝から私は生協さんが来るのを待ち、おばあちゃんは宅配してもらって

いるパン屋さんを待っていました。が、おばあちゃんは魚屋さんまで行ってくるというので

確認のために「おじいちゃんは家にいるん?」と聞くとおばあちゃんはブスッとした顔で

「ぶら下がってきているシイの木を伐ると言って近所に出て行っている」と言います。

おばあちゃんは出て行ったと思っていたのですが、30分ほどして戻ってきてまた私のとこ

ろへやってきて「そこまで行ったらおじいさんが滑り落ちた、と言って戻ってきていて

見たら腕やら足やらすりむいて、皮がむけてるんや。それで家で消毒したりカットバン貼っ

たりして、いまから魚屋さんへ行ってくるから」と言います。おばあちゃんは前々から

山に上がったりするおじいちゃんに足が弱っているから、転んで怪我するからやめてくれと

それは私達も何度も言っているけど、おじいちゃんはとても言うことを聞きません。いつか

はこんなことが起こると、いやもう過去にも何度も同じようなことを起こしています。

家で処置できるほどならそうひどい怪我にもなっていないし、手当てしながらおばあちゃん

は「ほらみんし、あそこの木はよその山のやしぶら下がっていても、人も通らないとこの木

やからほっといていいのに。今度という今度は足が弱ったのがわかったやろ!と言いまくっ

たら、うんって言うたわ」と言います。私も、これでしばらくはジッとしているだろうと思

い、まぁ顔を見てこようとおじいちゃんのいる母屋に行くと、おじいちゃんはおばあちゃん

に散々叱られたのか?こちらもブスッとしていました。おばあちゃんの話では シイの木が

伐られた拍子に自分も頭から滑っていったようです。それにしても顔にひとつもすりむいた

傷はありません。大事をとってその日はお風呂もやめて寝たそうです。水曜日になり朝、

おじいちゃんが「医者まで乗せて行ってくれ」というのでわかった、とお医者さんまで付き

添いとなりました。おじいちゃんの話では滑った時にあばら骨を打ったのか痛いような気が

するのでレントゲンを撮ってもらいたいというのです。私も歳も歳やし 打っただけでも

骨折したりするかもしれないから心配です。お医者さんでは、患者さんはほとんどお年寄り

です。診察室に入って先生に説明をして、その傷口を診せる段階になって衣服を脱がそうと

したら、これがまたジャンバーの下に毛糸のチョッキ、シャツ、肌着を二枚も着ているうえ

家で処置したカットバンに沁み込んだ血が肌着までしみ込み、おまけに絆創膏が肌着に付着

して腕がスッと抜けません。処置室で傷の手当てをしますから待っていてくださいそのあと

レントゲンを撮ります、とのことで処置室に行くと看護師さんが「ありゃ~、皮膚が薄皮で

むけてるね。何をしたの?転んだの?」と聞くので私が事の全貌を話したら「でも、気にな

ってしかたなかったんやね」とうまいことおじいちゃんの機嫌を損なわないようにフォロー

してくれます。あとから処置室に入って来た女性は偶然にも私が行く化粧品屋さんで以前、

働いていた人だったので「おとうさん、元気やねいくつなん?」「86」「86歳で山に

行って木を伐るって。自分がやらなあかんと思うんやね」とそこでもまた誉め讃えるように

言ってくれます。お気持ちは嬉しいけど、あまりね本人がまた性懲りもなく同じことを繰り

返すようにやる気を持たせるのも、困るんですよ~と私は苦笑いするしかありません。

お医者さんが言うとおり、ひびが入ったり骨折していたら深呼吸はできないはず、痛くない

なら大丈夫ですよと言って撮ったレントゲンでも異常はありませんでした。今度はまた

脱いだ肌着からジャンバーまで衣装付けが大変です。うちのおじいちゃんは人一倍服を着る

のが下手なような気がします。男性一般が皆そうなのかもしれません。体が年老いたらそれ

なりに、工夫すればいいと思うんだけどそこは、身についてしまった癖というか習慣みたい

なものかもしれません。女性にも手伝ってもらって衣装付けを終わり自宅に・・・。それで

午後からはゆっくりしてると思ったら、また車で出て行きました。私はその間に伐り落とし

たシイの木をなんとかしておかないと、またおじいちゃんが気になって手を出すのでは・・

と、おばあちゃんと家まで引きずってこようと出かけたのです。行ってみて想像よりは少し

丈のある木で、おまけにそのシイの木の幹から何本も出ていてその一本を伐ったらしい。

じつは、シイの木の下には道幅1mほどの坂道で上がっていくと避難場所になっています。

避難路として区長さんが見に来たときもシイの木を伐ったほうがいい、という話にお隣の

おじいちゃんが「それくらい自分で伐れるよ」と言っていましたがお隣のおじいちゃんは

亡くなり、区のほうでも伐る話は出ていません。たぶん持ち主の許可とかなんでしょうね、

うちのおじいちゃんはその枝がうちの斜面にぶら下がってくるのが気になっていたから、

伐りにかかったんだと思います。持ち主が伐ったと文句をいうなら、避難路として使う道の

安全を持ち主として確保してほしいとも言えるのでしょうか・・・よくわかりませんが。

  
              横たわったのが問題のシイの木

写真は私とおばあちゃんで引きずりおろすまえのもの。じつはおじいちゃんが伐ったあと

この一本は坂道に生えたビシャコの木に引っ掛かって、切り口を天に向けた状態でした。

下の広場に落とすには ビシャコを伐ってしまわないといけません。

  
          この左側から道におじいちゃんは滑ったらしい

  

おばあちゃんとビシャコを伐ろうとした時に急にサイレンが鳴り響きました。

「なんな!!」とおばあちゃんは驚いていますが私は「あ、ソロモン諸島の津波かも」と

言った途端町内放送が「津波注意報が発令されました。海岸や河口に近づかないように」と

繰り返します。ソロモン諸島でM8.0の地震が起きたと言っていたけど日本に津波が到達す

る時刻がこの時はまだわかりませんでした。ちょうど休みを取っていたおとうさんがこげの

散歩の途中、「急にコースを変更したとおもたら、おったんかぁ」とやってきました。

いますぐ津波が来るとなったら避難路に立っている三人と一匹はセーフです。来たついでに

おとうさんにビシャコを伐ってもらい、安心したのかこげはまた散歩に。私とおばあちゃん

はシイの木はとりあえず、ここに置いて、ビシャコを家まで引きずっていくことに。

怪我が癒えたらおじいちゃんのことだから、またビシャコもシイも小切ってゴミを焼くたき

ぎにするのでしょう。

木曜日、再度怪我の具合を診せにお医者さんへ。おじいちゃんが施されているのは最近、

使われるようになったぺたっと絆創膏のようなものを貼っただけで、皮膚の再生を促すもの

で5日くらい貼ったままにしておくという、まえにぼんくらさんが受けたようなものかな?

と思うのですが。次は土曜日に、そのときビチャビチャになっていたら貼り替えますと言わ

れました。待合室でどこかのおばあさんが「昨日の放送で、あたしゃ避難場所に行った

んや」と言っていました。注意報でも避難するなんて やはりそれくらいの心構えでいない

といけないのか!とドキッとしました。そういや、NHKのニュースで串本町の映像が出ていた

けど「あれはどこよ?」と真っ暗な風景に道路とビルの灯りと一直線に光り輝く伸びた道み

たいなのは、あれはどこ?串本にあんなところあるの?それに潮岬に向かう周遊道路を写し

ていたカメラ、あれはどこに設置されているの?いつも見るナンタン台からの風景とは違う

ものを映し出されたら、津波よりも「そのカメラはどこから撮ってんの?」といらんことに

気がいった私達でした。津波は20センチということでしたが、被害がなくて安堵ですが

おじいちゃんといい地震・津波といい いつ何時しでかすことやら・・・・




コメント
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