リードの先端(リベットで固定されていない方)とリードプレートが離れていますが、これを「あげみ」、"Gap"と呼びます。
#「あげみ」の漢字が「上げみ」なのか「上げ身」か良くわかりませんし、海外のリンクを引用している手前"Gap"と書かせてもらいます。
ではお写真でも。。
何も手を入れていないReedPlate(Blow) 。Hering MasterBlues-G
同じ写真にスロット(溝)を水色、リードの辺を黄色の線を引っ張ってみました。このGapは私にとっては大きすぎます。。
一般にGapの大きさは次のような側面があります。
■Gapが大きいと
○ 強く(勢いよく)吹き込んでも詰まらない
× 少ない息では反応がよろしくない(小さい音で演奏しずらい)。
極端な例としてGapがリードの厚みの5倍くらいもあったら空気がスーカ、スーカと流れるだけで音はなりません。
■Gapが小さいと
○ 少ない息でも反応が良い。
× 強く(勢いよく)吹く(吸う)とリードが動けず音が詰まる事もある。
ここ一番というとか、ガツン!とアタック付けたい時に音が詰まるのはとても欲求不満というか哀しいです。
極端な例としてGAPが全くない場合、またはリード先端がスロット内に埋没していると音は全くでなくなります(普通は)。
物事ほどほどの中庸がよろしいという事になるのですが、なかなか一筋縄ではいきません。
なぜなら「強い」「弱い」というのは個人によって変わってきます。
・体格によるもの(気道の大きさや骨格とか)
・演奏技術(一番はブレスコントロールかと)
・演奏環境(ストリートで生音が信条とか住宅事情、練習と人前で演る時の違いとか)
・やりたい音楽(人それぞれで求める物は違うかと)
リストアップしてみると色々書いてみたくなりますが、このなかで時間と共に良くなっていくのが期待できるのは「演奏技術」でしょうか。
私もそうでしたが(今でも怪しい)ベンドが出来てそこそこ吹けるようになってもブレスコントロールはなかなか難しいです。
私はアパートに住んでいるので部屋で練習するときは小さい音で練習するしかないのです。
小さい音量でしっかりと吹くのはとても良い練習ですが、ブレスコントロールがきちんとしていないと唐突に「ぷヒィー」と大きな音が出てしまったりします(吸い過ぎて我慢出来ずに息がドヘェーっともれちゃうんでしょうね)。
また、高低差のある音移動をすると違う穴なのに同じように息を出し入れしてしまい、詰まって音が出なかったり、音量の粒が揃わない事がしばしばでした(穴によって適切な息の量、送り方は違います)。
穴毎のというのは置いておいて、一番大切なのは「ゆっくりと確りした腹式呼吸」に尽きると思います。
ブレスコントロールが出来ていないのですからロングトーンやジャンプを伴うアルペジオなんかやっていると当然のように酸欠で朦朧としてきますが、きちんと耳で何が起きているのか聞き分けましょう。
・音量は揃っているか?
・揺れたり途切れたりしていないか(当然揺れたり途切れていますが前より良くなっているか)?
・音の出方は期待通りか(pppから始めてff、pppに戻るとき音量がジャンプしていないか)?
などなど。
きちんと耳で聞いてチェックしてイケていないところを治していけば必ずブレスコントロール、音色はよくなります。何事もそうですが2週間くらいやると少しずつ効果が出てきます(もっと書きたいけど長くなるのでこの辺りで)。
で、こんな事をコツコツやっていると「この穴立ち上がり悪くない?」なんて生意気な事を言い始めるのです。
さぁ、ここから事例です。
#4-#7をグリッサンド(吹きっぱなし横スライド)した時に、#4,5,7はきちんと出るけど、#6だけが音量が小さい、というか発音するまでに他より息が必要だったりする事があったとします。
「#6の吹きリードの反応が悪いのはGapが高すぎるんで息がもれて反応が悪いから、Gapを下げて少ない息でも発音するようにすれば良いんだな」。。。多分あってると思います。。でもね。。
もしかしたら#6吹きリードのGapは適正かもしれませんよ。「じゃぁ?」というと同じ部屋の#6吸いリードのGapが大きくて息が漏れている事があるのです!
極端な例で考えるのが好きなので、例えば吸いプレートが外れていて、吹きプレートだけで音がでるでしょうか?出ないですよね。空気ダダ漏れですから。
じゃぁ、吸いプレートを付けた状態で#4-7吸い(吹きじゃないよ)リードを指で覆って空気を遮断したらどうでしょうか?
この状態でグリッサンドして#6だけが出にくい事が無ければ多分#6吹きリードのGapが高くて息がもれているのかもしれません。
[補足]このように本来発音しない側のプレートの空気を遮断した場合、音量も大きくなるのですが、発音する側のリードはより大きなGapを必要とします。クロマチックハーモニカが良い例です。クロマチックは気密性を高めるためにバルブと呼ばれるパーツで反対側のリードから空気が漏れない工夫がされています。
というわけで、またもや疲れてきました。。
そろそろ、まとめます。
■Gapについての基本的なルール
・Gapの高さはリードの厚さと同じ位がよいとされる。
・低い方から高い方へ一様(コンスタント)にGapが低くするのがよいとされる。
・低い音程のリード程大きなGapが必要。
・同じ穴内ではDrawよりもBlowリードのほうがGapが大きいほうが良いケースが多い。
・バルブを持つハーモニカではより大きいGapが必要になります。
・OverBlowをするのであれば、行う穴の吹き(Blow)リードの上げみは更に低くしたほうが良いとされる。
・OverDrawをするのであれば、行う穴の吸い(Draw)リードの上げみは更に低くしたほうが良いとされる。
・バルブを持たない10Holesでは同じ穴にあるリードのGapが密接に関連しているので、片方だけで調整しきれない事がある。
あくまでも基本的なルールなので絶対ではありません。
が、最初は基本ルールでやってみて必要であればオリジナリティをもりこんでいけば良いでしょう。
次回は実際にGapを調整してみましょう。
#「あげみ」の漢字が「上げみ」なのか「上げ身」か良くわかりませんし、海外のリンクを引用している手前"Gap"と書かせてもらいます。
ではお写真でも。。
何も手を入れていないReedPlate(Blow) 。Hering MasterBlues-G
同じ写真にスロット(溝)を水色、リードの辺を黄色の線を引っ張ってみました。このGapは私にとっては大きすぎます。。
一般にGapの大きさは次のような側面があります。
■Gapが大きいと
○ 強く(勢いよく)吹き込んでも詰まらない
× 少ない息では反応がよろしくない(小さい音で演奏しずらい)。
極端な例としてGapがリードの厚みの5倍くらいもあったら空気がスーカ、スーカと流れるだけで音はなりません。
■Gapが小さいと
○ 少ない息でも反応が良い。
× 強く(勢いよく)吹く(吸う)とリードが動けず音が詰まる事もある。
ここ一番というとか、ガツン!とアタック付けたい時に音が詰まるのはとても欲求不満というか哀しいです。
極端な例としてGAPが全くない場合、またはリード先端がスロット内に埋没していると音は全くでなくなります(普通は)。
物事ほどほどの中庸がよろしいという事になるのですが、なかなか一筋縄ではいきません。
なぜなら「強い」「弱い」というのは個人によって変わってきます。
・体格によるもの(気道の大きさや骨格とか)
・演奏技術(一番はブレスコントロールかと)
・演奏環境(ストリートで生音が信条とか住宅事情、練習と人前で演る時の違いとか)
・やりたい音楽(人それぞれで求める物は違うかと)
リストアップしてみると色々書いてみたくなりますが、このなかで時間と共に良くなっていくのが期待できるのは「演奏技術」でしょうか。
私もそうでしたが(今でも怪しい)ベンドが出来てそこそこ吹けるようになってもブレスコントロールはなかなか難しいです。
私はアパートに住んでいるので部屋で練習するときは小さい音で練習するしかないのです。
小さい音量でしっかりと吹くのはとても良い練習ですが、ブレスコントロールがきちんとしていないと唐突に「ぷヒィー」と大きな音が出てしまったりします(吸い過ぎて我慢出来ずに息がドヘェーっともれちゃうんでしょうね)。
また、高低差のある音移動をすると違う穴なのに同じように息を出し入れしてしまい、詰まって音が出なかったり、音量の粒が揃わない事がしばしばでした(穴によって適切な息の量、送り方は違います)。
穴毎のというのは置いておいて、一番大切なのは「ゆっくりと確りした腹式呼吸」に尽きると思います。
ブレスコントロールが出来ていないのですからロングトーンやジャンプを伴うアルペジオなんかやっていると当然のように酸欠で朦朧としてきますが、きちんと耳で何が起きているのか聞き分けましょう。
・音量は揃っているか?
・揺れたり途切れたりしていないか(当然揺れたり途切れていますが前より良くなっているか)?
・音の出方は期待通りか(pppから始めてff、pppに戻るとき音量がジャンプしていないか)?
などなど。
きちんと耳で聞いてチェックしてイケていないところを治していけば必ずブレスコントロール、音色はよくなります。何事もそうですが2週間くらいやると少しずつ効果が出てきます(もっと書きたいけど長くなるのでこの辺りで)。
で、こんな事をコツコツやっていると「この穴立ち上がり悪くない?」なんて生意気な事を言い始めるのです。
さぁ、ここから事例です。
#4-#7をグリッサンド(吹きっぱなし横スライド)した時に、#4,5,7はきちんと出るけど、#6だけが音量が小さい、というか発音するまでに他より息が必要だったりする事があったとします。
「#6の吹きリードの反応が悪いのはGapが高すぎるんで息がもれて反応が悪いから、Gapを下げて少ない息でも発音するようにすれば良いんだな」。。。多分あってると思います。。でもね。。
もしかしたら#6吹きリードのGapは適正かもしれませんよ。「じゃぁ?」というと同じ部屋の#6吸いリードのGapが大きくて息が漏れている事があるのです!
極端な例で考えるのが好きなので、例えば吸いプレートが外れていて、吹きプレートだけで音がでるでしょうか?出ないですよね。空気ダダ漏れですから。
じゃぁ、吸いプレートを付けた状態で#4-7吸い(吹きじゃないよ)リードを指で覆って空気を遮断したらどうでしょうか?
この状態でグリッサンドして#6だけが出にくい事が無ければ多分#6吹きリードのGapが高くて息がもれているのかもしれません。
[補足]このように本来発音しない側のプレートの空気を遮断した場合、音量も大きくなるのですが、発音する側のリードはより大きなGapを必要とします。クロマチックハーモニカが良い例です。クロマチックは気密性を高めるためにバルブと呼ばれるパーツで反対側のリードから空気が漏れない工夫がされています。
というわけで、またもや疲れてきました。。
そろそろ、まとめます。
■Gapについての基本的なルール
・Gapの高さはリードの厚さと同じ位がよいとされる。
・低い方から高い方へ一様(コンスタント)にGapが低くするのがよいとされる。
・低い音程のリード程大きなGapが必要。
・同じ穴内ではDrawよりもBlowリードのほうがGapが大きいほうが良いケースが多い。
・バルブを持つハーモニカではより大きいGapが必要になります。
・OverBlowをするのであれば、行う穴の吹き(Blow)リードの上げみは更に低くしたほうが良いとされる。
・OverDrawをするのであれば、行う穴の吸い(Draw)リードの上げみは更に低くしたほうが良いとされる。
・バルブを持たない10Holesでは同じ穴にあるリードのGapが密接に関連しているので、片方だけで調整しきれない事がある。
あくまでも基本的なルールなので絶対ではありません。
が、最初は基本ルールでやってみて必要であればオリジナリティをもりこんでいけば良いでしょう。
次回は実際にGapを調整してみましょう。
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