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システム・アプローチ

プロセス・アプローチの結果としてシステム・アプローチが 可能になります。
ISO9000の0.2 品質マネジメントの原則 e)マネジメントへのシステム・アプローチに“相互の関連するプロセスを一つのシステムとして、明確にし、理解し、運営管理することが、組織の目標を効果的で効率よく達成することに寄与する。” とあります。

例えば 全社的な品質マネジメント・システム全体を 対象とする時は、部門を一塊のプロセスと見なし、資源・インプット・アウトプットを明確にし、システム全体を可視化してまとめ上げることで システム・アプローチが 可能になると思います。或いは、見方を細かくして、その部門内を またいくつかのプロセスで成り立っているものと見て プロセスの構成を見ることも システム・アプローチにつながります。
こういうプロセスの関連を把握し、フロー図などで可視化することで ISO9001の要求事項に則して、現実のプロセスを眺めた時、現実のシステムの弱点を理解できるようになり、それが“組織の目標を効果的で効率よく達成することに寄与”することに繋がります。(採用される可視化技法としては、フロー図ばかりではなくて、縦方向にセクション、横方向に仕事の流れを示すようなマトリクス図や フロー図とマトリクス図の組合せのような図がある。/須藤剛一編著“ISO9001:2000 規格要求事項の解釈と応用”http://www.gtc.co.jp/publ/kikaku_9001.html

特に、プロセスとプロセスの間の受け渡しのインターフェースは 重要です。異なる部門間などセクション間には 担当する責任者が居ないことが 多く 誰も面倒を見ない事態もありうるからです。取り分け、インプット・アウトプットを明確にし、齟齬の無いように気を付けるべきです。

複数のプロセスをシステム・アプローチで把握することについては以上のようなことですが、加藤重信によると“どちらかと言うと日本の企業の場合、(既にこれまで)プロセス指向で活動していたと言っても言い過ぎではないように感じています。”と言っています。そして、プロセス・アプローチという言葉を使わないといけないという審査会社もあるようだが、そんな必要はない、とも述べています。(加藤重信“規格執筆者による解説・ISO9001はこう使う”/ISBN:4-901476-05-X)


須藤剛一先生も 言っておられますが、要するに TQCまたはTQMで鍛えられた日本企業の場合、こういった言葉(プロセス・アプローチやシステム・アプローチ)によって 混乱させられることはない。あまり過敏になることはないということのようです。
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