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世阿弥の解説本

05.09.25.
やっぱり、“先達はあらまほしきもの”でした。
“処世術は 世阿弥に学べ!”を読みました。実に 面白い。http://www.iwanami.co.jp/search/index.html
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4007000131/qid=1127616515/sr=1-6/ref=sr_1_10_6/250-4437636-9024256

“秘すれば花” は 幽玄と一体化したエロチシズムの極致、と言えば 皆さん納得するでしょうか。
どうやら これは大いなる誤解とのことです。“秘せずば花なるべからず”と続くのですが、著者によると真相は “勝負において 奥の手を持っておくこと”が本義らしいのです。勝負ごとで、相手が ビックリするような手を繰り出して圧倒し、勝利する。要は“奥の手は 隠せ。隠さない 奥の手は 奥の手にあらず”ということらしい。
芸能人は勝負師。世阿弥は ある種アイドルだった。如何に人気を獲得し維持するか そのための極意を書いている。プリゼンテーションに役立つような気がすると思ったのも当然の話ですネ。

この本の 冒頭に出て来ますが、“初心忘るべからず” も本義は 少々ずれたところにあるとのこと。中々 難しいです。

ちなみに、この本には書いていませんが、“守破離”の言葉は世阿弥ではなくて江戸千家・川上不白の言葉の由。必死に調べました。手懸りが 全く無いと こういうものは 意外と中々分からないものですネ。
http://ja.wikiquote.org/wiki/%E5%B7%9D%E4%B8%8A%E4%B8%8D%E7%99%BD
“守ハマモル、破ハヤブル、離ハハナルと申候。(不白筆記)”,“守は下手、破は上手、離は名人。(茶話集)”とのこと。
その先人、千利休の歌もあるようです。「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るるな」(利休百首)

古典は 生来 “遅読”の私にとっては読むのに ものすごく時間というか手間がかかります。まず 解説本を読み 現代語訳を読み、で原典にあたる。この3段階が 正確さには必要ですネ。でも 解説本読了で分かった気分、こんな手抜きが これまでの生き方でした。まぁ、これでも不自由はなかったデス。
まして、外国の古典は どうするのでしょう。解説本を読み 日本語訳を読み、で原典?英語ならまだしも、その上 古い言葉なので苦労する。
それに古典はどこから古典かしら。私は法学部出身ではないので、丸山真男は 未だ読んだことないですが もう古典かもしれませんネ。解説本あるモンネ。
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