The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
“政治的対立軸”について
先日 正月の あるテレビ番組で 森永卓郎氏が次のような表を示していた。(テレビでは一瞬だったので左欄は筆者が想像して書いている) この表で、森永氏は 特に “タカ派=市場原理主義、ハト派=ケインズ経済学” という関係は 絶対はずせない原理的なものだと、指摘していた。つまり “タカ派=ケインズ経済学、ハト派=市場原理主義” は事実上ありえないのだ、という説明だった。
恐らく、政治的対立軸は 本来は こういう視点で形成されなければならならず、これは 米国の共和党と民主党の関係に近いのではないだろうか。英国も同様だろう。少なくとも イメージとしては合っているように思う。
残念ながら、日本の自民党と民主党とではこの対立軸が 不明確で お互い派閥または 党内グループで 上表のような意見に分かれていたりして 分かりにくい状況になっている。例えば 自民党では 清和会と平成研(旧経世会)に 概ねこの表を適応できるのではないか。民主党内にも このような分裂が認められる。
これは よく指摘されていることだが、選挙で主権者を悩ませる“ネジレ”現象と見える場合もある。
しかし、日本の場合、自民と民主では 利権や官僚との関係が大きく異なる。特に お役所と与党・自民党の関係に 癒着に近い緊密性が認められる。逆に、民主党は お役人とは疎遠のようだ。
それが 最近の福田政権の後ろ向き姿勢に 顕著に表出しているように思う。実質的に官僚が 政治権力を持っていることの弊害が 最近、特に目立ってきている。戦前、官僚化した軍上層部と革新官僚の結託により、国家的利益を大きく損ねるという甚大な惨禍が あったにもかかわらず、現在 再び、このような事態に立ち至っていることは 非常に残念であり、日本のどこに問題があるのか 大いに反省するべきであろう。日本の政治学、歴史学の第一の課題とするべきである。
したがって、日本の改革は、先ず 与党の利権や 官僚とのシガラミを清算することから始めるべきで、その後に 上の森永氏の表のような対立軸で政界再編製を行う必要があるように思うのだ。すなわち、とにもかくにも ひとまず民主党が 一旦 政権の座に着き、局長以上のお役人の政治任用を行い 官僚の権力を殺ぐことを なすべきことであるのだろう。
ところが、それにもかかわらず、市場原理主義の自民・小泉政権が 先に成立してしまい、既得権益の体制を破壊する“変革”と称する挙に出た。これは 実は“変革”ではなく、その本質は旧経世会の破壊、つまり派閥抗争だっただけと結果論で見て取れる。(小林興起氏によれば この変革の内容に売国的要素も含まれることになる。) つまり くさい大芝居だったのだ。端的に言って、道路公団の解体は一体何だったのだろうか?これから進展する郵政民営化の意味は?
その後 より官僚との癒着が強固で既得権益に乗った福田政権が誕生してしまった。つまり、“コイズミ改革”反動政権の成立と認識するべきである。この政権により日本の政治状況は一層分かりにくく混迷の局面に入ったと見るべきであろう。
ところで、好戦的な市場原理主義を取るべきか、守旧派と決別した平和なケインジアンを取るべきか・・・・いずれ決断するべき時が来るであろう。
恐らく、政治的対立軸は 本来は こういう視点で形成されなければならならず、これは 米国の共和党と民主党の関係に近いのではないだろうか。英国も同様だろう。少なくとも イメージとしては合っているように思う。
残念ながら、日本の自民党と民主党とではこの対立軸が 不明確で お互い派閥または 党内グループで 上表のような意見に分かれていたりして 分かりにくい状況になっている。例えば 自民党では 清和会と平成研(旧経世会)に 概ねこの表を適応できるのではないか。民主党内にも このような分裂が認められる。
これは よく指摘されていることだが、選挙で主権者を悩ませる“ネジレ”現象と見える場合もある。
しかし、日本の場合、自民と民主では 利権や官僚との関係が大きく異なる。特に お役所と与党・自民党の関係に 癒着に近い緊密性が認められる。逆に、民主党は お役人とは疎遠のようだ。
それが 最近の福田政権の後ろ向き姿勢に 顕著に表出しているように思う。実質的に官僚が 政治権力を持っていることの弊害が 最近、特に目立ってきている。戦前、官僚化した軍上層部と革新官僚の結託により、国家的利益を大きく損ねるという甚大な惨禍が あったにもかかわらず、現在 再び、このような事態に立ち至っていることは 非常に残念であり、日本のどこに問題があるのか 大いに反省するべきであろう。日本の政治学、歴史学の第一の課題とするべきである。
したがって、日本の改革は、先ず 与党の利権や 官僚とのシガラミを清算することから始めるべきで、その後に 上の森永氏の表のような対立軸で政界再編製を行う必要があるように思うのだ。すなわち、とにもかくにも ひとまず民主党が 一旦 政権の座に着き、局長以上のお役人の政治任用を行い 官僚の権力を殺ぐことを なすべきことであるのだろう。
ところが、それにもかかわらず、市場原理主義の自民・小泉政権が 先に成立してしまい、既得権益の体制を破壊する“変革”と称する挙に出た。これは 実は“変革”ではなく、その本質は旧経世会の破壊、つまり派閥抗争だっただけと結果論で見て取れる。(小林興起氏によれば この変革の内容に売国的要素も含まれることになる。) つまり くさい大芝居だったのだ。端的に言って、道路公団の解体は一体何だったのだろうか?これから進展する郵政民営化の意味は?
その後 より官僚との癒着が強固で既得権益に乗った福田政権が誕生してしまった。つまり、“コイズミ改革”反動政権の成立と認識するべきである。この政権により日本の政治状況は一層分かりにくく混迷の局面に入ったと見るべきであろう。
ところで、好戦的な市場原理主義を取るべきか、守旧派と決別した平和なケインジアンを取るべきか・・・・いずれ決断するべき時が来るであろう。
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