The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
3月鑑賞の映画の紹介
露軍のウクライナ侵攻はどう見ても膠着によって、失敗しつつある。“ロシア軍将官、7人目戦死”をはじめとして、“露軍誤射で自軍機撃墜”や、ついには“露軍指揮官が味方戦車にひかれ重傷”という報道まででる始末。露軍前線は混乱し、疲弊しているようだ。ここへ局面打開にシリアからの傭兵を投入しても、前線が一層混乱するばかりだろう。シリア兵はウクライナの環境に慣れていないハズで、金欲しさで集まった烏合の衆では全く役に立たず、足手まといになるだけだろう。そうなれば残忍さ悲惨さが増すだけで、戦線の混乱を招き軍の統制維持すら困難になろう。そうなればより戦争犯罪の色彩を濃くするだけだ。
こうしたロシア側の罪深き犯罪は、誰が裁くのか。“プーチンを裁くのはロシア国民でしかない”と言われるが、それで良いのか。SDGsの時代に、このようなことが国際的に許されることではあるまい。
まぁ、一方ではかすかな期待を込めて、“プーチン大統領周辺に異変”とか、“プーチン政権にくすぶるクーデター説”とかの報道もあるが、これも期待薄だ。クーデターが成功したとしても、彼ら自身も戦争犯罪に加担していた連中だろう。それを見逃すのもいかがなものか。
一方で、北朝鮮のミサイル開発試験でいよいよ米国全土が攻撃可能と推測できる段階に至った。先週も指摘したが、日本が北に攻撃された場合に米国の反撃力を期待するはずだっただが、日本はウクライナのように見捨てられる可能性が濃くなり、米国による直接の反撃への期待は薄らいで来てしまった。
日本の場合は安保条約が明文化されている点で、ウクライナの遺棄例をそのまま適用はできないかもしれないが、日本自身の自力防御力の強化も必要な段階に至った。
だが日本一国で中露朝の3正面を相手にするのは、手に有り余る問題だ。だから、先週も言ったがNATO加盟は、現状では現実的で重要な選択肢ではあるまいか。中国を強く刺激することにはなろうが、いずれ行き着く論理的帰結であり、他に手はあると言えるのだろうか。恐れずやるべきことではあるまいか。
コロナ禍が訳の分からない段階に至った。ステルスオミクロン株BA.2への置き換わりが現状のようだ。では、疫学的予防政策はどうするのか、当局の明確なアナウンスは全く聞こえて来ない。
PCR検査を未だに忌避する意見があるのは不思議だ。検査して実態を把握するのが、科学的対応の第一歩だろう。実態を把握せずに疫学的予防政策は立案できまい。いつまでも科学的に対応せず、情緒的である。
だから、全国ラグビー高校選抜大会で次のようなアホアホ対応が生じる。気の毒なのは東福岡高校だ。非科学的情緒的対応で、こんなチグハグの不合理悲喜劇となる。
“(3月)31日に予定されていた全国ラグビー高校選抜大会決勝(埼玉・熊谷ラグビー場)の報徳学園(兵庫)―東福岡は、新型コロナウイルスの影響で30日夜に中止が発表された。(結果、不戦勝で報徳学園が優勝。)しかし、熊谷ラグビー場を本拠とするリーグワン1部の埼玉が、隣接する自チームの練習場で代替試合を実施。両チームの選手が熱い戦いを繰り広げ、東福岡が37―10で報徳学園に勝利した。”
代替試合を実施した埼玉は、“「東福岡の選手たちはPCR検査を行い、対象者全員の陰性が確認されている」とし、代替試合実施に踏み切った”という。このように検査をして、問題なければ試合中止はありえないことではないのか。純粋なスポーツがオヨヨなアホアホに汚されたのだ。科学立国の日本で、こんなアホアホが現実に起きてしまっている。それで良いのか。
アホアホ噺、もう1件。
大手証券会社の“相場操縦”が事件として立件され、逮捕者が出ている。果たして、これが犯罪だろうか。何せ、明確な被害者がいないのだ。関係者は皆、ハッピーなのだ。
犯罪となる行為はあったと認めるが加害者は特定できないので、犯罪は成立しないという、判例を私は知っている。この場合は、被害者は特定できない。それは一般投資家だというが、一般投資家はそれまでの市場価格を支持してきたのだ。その価格を乱さないようにしたことが、相場操縦だと強弁するのか。
それに、聞くところによれば他の証券会社は同じようなことをコッソリやっているという。この証券会社はそれを公明正大にやったということ。公明正大にやったので当局に睨まれた?これが犯罪として成立するのか。恐らく、同じようなことは米国でも行われているはずで、参考になる判例も沢山あるのではないか。
企業コンプライアンスの専門家も検察当局の対応に疑問を呈している。日本の当局は本当の法律の専門家なのだろうか。聞けば昨年の6月ごろから検察がインネンをつけて来ていたようだ。“お上ヅラ”してエラそうにして、言うこと聞かなければ“しょっ引く”という前近代的感覚(これも情緒的)で仕事してはいないか。これではまるで“暴力団”。国家権力がやればファッショ!日本のマスコミも“お勉強”もせず、“社会の木鐸”という公器の役割を忘れて、提灯記事ばかり書いていては、権力は腐敗するばかりだ。
それよりも、明らかに公職選挙法を犯した元首相が大手を振って暢気にして居るが、これは明らかに捕縛対象では対象ではないのか。これが“法治国家”の実態なのだろうか。
“正義のない社会は絶対的に腐敗する”、と私は確信する。アホアホばかりでは、日本もロシアの現状、中国の現状と同じように堕ちて行く。日本もロシアや中国の側に就くのか?近代的“権利”や“自由”を放擲するのか?思考や政治姿勢のパラダイム変更へ覚醒なければ、いよいよ政治的にも日本はダメになる!
さて、今週はまた月初につき、3月に見た映画の総括としたい。総計44本も見た。
3月は前半は仕事があったが後半はぱったりと無くなると言う例年の傾向なのだが、特に後半は確定申告に時間を使おうと思っていた。ところが今年は申告時期の延期はなかったことに、14日にようやく気付いて、大慌てで1日で申告書を書き上げて、15日に相談会に持ち込んだ。そこで間違いを大幅に修正されて、逆に御蔭様で思わず還付額が増えて大喜びだった。そんなことがあって、月の後半は読書もせず、一層の怠惰な生活で映画を見ることに地道を上げていた。いつもより見た映画が多いのは、そのためだ。
44本の内訳はNHK・BSプレミアムのBSシネマ10本、ネットからの無料映画34本。ネットからの映画では、TVでシリーズもので流れたものも1回見たのを1本とカウントしている。“孫子兵法 兵聖”23本と1月に見た“首領への道”シリーズの第1回と第2回の2本。
①3月2日“乱 Ran”1985年・日、仏・監督:黒澤明、脚本:黒澤明、小國英雄、井手雅人
出演:仲代達矢、寺尾聰、根津甚八、隆大介、原田美枝子、井川比佐志、ピーター、植木等
史実に基づかないと、どうしてもウソ感が先立ってしまう。
②3月4日“ワイルドバンチ The Wild Bunch”1969年・米・監督:サム・ペキンパー 出演:ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、 ロバート・ライアン、 エドモンド・オブライエン、 ウォーレン・オーツ、 ベン・ジョンソン、ジェイミー・サンチェス、 エミリオ・フェルナンデス
緊張感があって面白かった。
③3月7日“ツインズ Twins”1988年・米・監督:アイヴァン・ライトマン
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ダニー・デヴィート、ケリー・プレストン、クロエ・ウェッブ、ボニー・バートレット、マーシャル・ベル、トレイ・ウィルソン、ヒュー・オブライアン
人権無視の酷い映画。あまり気分のいいものではなかった。
④3月9日“影武者 Kagemusha”1980年・日本・監督:黒澤明、製作:黒澤明、田中友幸、外国版プロデューサー:フランシス・フォード・コッポラ、ジョージ・ルーカス
出演:仲代達矢、山﨑努、萩原健一、根津甚八、油井昌由樹、隆大介、大滝秀治、桃井かおり、倍賞美津子
尺の割に内容がない。何が語りたいか分からない。
⑤3月16日“RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語”2010年・日本・監督:錦織良成,脚本:錦織良成、ブラジリィー・アン・山田、小林弘利
出演:中井貴一、高島礼子、本仮屋ユイカ、三浦貴大、奈良岡朋子
生き方の本来の“たくましさ”を痛感。
⑥3月21日“タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 The Adventures of Tintin: The Secret of the Unicorn”2011年・米、新・監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演: ジェイミー・ベル、アンディ・サーキス、サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、ダニエル・クレイグ
スピルバーグの御伽噺。面白かった。
⑦3月22日“ブリッド Bullitt”1968年・監督:ピーター・イェーツ
出演: スティーブ・マックイーン、ジャクリーン・ビセット、ロバート・ヴォーン
少し分かり難い部分有。
⑧3月23日“ダーティファイター Every Which Way But Loose”1978年・米・監督:ジェームズ・ファーゴ
出演: クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、ジェフリー・ルイス、 ルース・ゴードン、ビヴァリー・ダンジェロ
米国にはこんなアウト・ローすれすれな人生もあり得たのだ。
⑨3月24日“ゴースト/ニューヨークの幻 Ghost”1990年・米・監督:ジェリー・ザッカー
出演: パトリック・スウェイジ、デミ・ムーア、ウーピー・ゴールドバーグ
愛する人が幽霊となって、問題解決という御伽噺。だが、ハラハラした。
⑩3月28日“天使と悪魔 Angels & Demons”2009年・米・監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、アイェレット・ゾラー、ユアン・マクレガー、ステラン・スカルスガルド
法王庁の内部は、そんな習慣で満ちているのか・・・。
これ以降はネット経由で見た映画。34本。
⑪3月1日“2012”2009年・米・監督:ローランド・エメリッヒ
出演: ジョン・キューザック、アマンダ・ピート、ダニー・グローヴァー、タンディ・ニュートン、オリヴァー・プラット、キウェテル・イジョフォー、ウディ・ハレルソン、ジョージ・シーガル
パニック娯楽映画。科学的認識が無用な恐怖心を抑制するのではないか。
⑫3月3日“実録・大日本菊水会 ~双龍伝~序編、完結編” 2007年・日本・監督:渡辺 武
出演;曽根悠多(曽根英樹)、大沢樹生、坂上香織、清水昭博、前田耕陽(友情出演)、小沢和義、山田辰夫、白竜(特別出演)、山下真司、火野正平、小野寺 昭
糸山英太郎氏の話?でもなさそう。下らない作り話か?世の中の真実を全く話していない。とんでもない勘違い人生を描いても無駄だろう。第一肝心の“菊水会”はヤクザでないなら資金源は何?資金なしで団体は形成・維持不可能。こんなクソ映画を一生懸命作る人々もいるものだと思った。“実録”もウソ?私のように見るバカもいる。
⑬3月5日“天才作家の妻 -40年目の真実 The Wife”2019年・米・監督:ビョルン・ルンゲ 脚本:ジェーン・アンダーソン 原作:メグ・ウォリッツァー
出演:グレン・クローズ、ジョナサン・プライス、クリスチャン・スレーター/マックス・アイアンズ/ハリー・ロイド/アニー・スターク、エリザベス・マクガヴァン
深い。好きな男(夫)のためにゴーストライターを40年やり続けた妻の話。それでも夫が好き?
⑭3月5日“墨攻 A BATTLE OF WITS/MUK GONG”2006年・中国、日本、香港、韓国・監督:ジェイコブ・チャン 脚本:ジェイコブ・チャン 原作:森秀樹/酒見賢一/久保田千太郎
出演:アンディ・ラウ、アン・ソンギ、ワン・チーウェン、ファン・ビンビン、ウー・チーロン、チェ・シウォン
2度目の鑑賞。前回はテレビ放映だったと思う。舞台となった梁城の梁渓は王なのか、城主なのか。
⑮3月22日“226 THE FOUR DAYS OF SNOW AND BLOOD”1989年・監督:五社英雄
出演:萩原健一、三浦友和、竹中直人、加藤昌也、鶴見辰吾、南果歩、名取裕子、本木雅弘、有森也実、隆大介、八千草薫、加藤武、川谷拓三、金子信雄、田村高廣、渡瀬恒彦、松方弘樹、鈴木瑞穂、高峰三枝子、藤谷美和子、丹波哲郎、芦田伸介、仲代達矢
情緒的な事件を情緒的に描いた。もっと事件に至る経過を客観的に描いてはどうか。特に軍人は論理的客観的に作戦しそれを実行しなければならないが、かくも情緒的であったのだ。幕末では“天皇”は戦いの主要な駒だったが、それが昭和維新では“オカミ”となっていた。戦争に負ける原因がそこにもあったのかも知れない。
⑯3月13日“ビキニ・カー・ウォッシュ All American Bikini Car Wash”2015年・米・監督・製作:ニムロッド・ザルマノウィッツ
出演:ジャック・カリソン,ジェイソン・ロックハート,ケイラ・コリンズ,ミンディ・ロビンソン
文句なしのB級映画。ビキニ姿の美女が車を洗う洗車場を企画・経営して一攫千金を狙う大学生の奮闘を描いた青春エロティックコメディ。
⑰3月25日“鬼龍院花子の生涯”1982年・日本・監督:五社英雄、原作:宮尾登美子
出演: 仲代達矢、夏目雅子、岩下志麻、高杉かほり、
鬼龍院花子が夏目雅子と誤解していた。貧しい日本で必死に生きた人々の特異な話。
⑱3月28日“実録・竹中正久の生涯 荒らぶる獅子 前・後編”2003年・日本・監督:辻裕之、原作:溝口敦
出演:小沢仁志、斎藤歩、森永健司、中野英雄、高松英郎 、内田明里、力也 、麻生誠二、ガッツ石松、白竜
ある時期の山口組の内側も分かった。姫路出身とは知らなかった。
⑲3月31日“グレイハウンド Zona Hostil/Rescue under Fire”2017年・西・監督:アドルフォ・マルティネス・ペレス
出演:アリアドナ・ヒル、ロベルト・アラーモ、アントニオ・ガリード、イングリッド・ガルシア・ジョンソン、ナーサル・サレー、ユネス・バジール
スペインは何の関係もないアフガンに参加したときの話。日本はNATOに加盟せよと言ったが、加盟すれば他所の戦争にも加担する覚悟がいることが分かる。
⑳3月4日~㊷3月25日“孫子兵法 兵聖The Ultimate Master of War”2009年・中国・ディレクター:趙箭、呉家駘、戚健、製作総指揮:張紀中、脚本 : 高大庸
出演:孫武:朱亜文、高紫蘇:胡静、国無咎:李泰、伍子胥:趙毅、闔閭:塗們、黥豺:韓東、楚昭王:李澤鋒
日本ではBS日テレにて、2011年10月17日から2012年3月5日まで、月曜日および火曜日の週2回、18時00分 – 19分00分(アジアドラマチックTV枠)放送。『兵聖』とは、孫武(紀元前544?-紀元前470?)の尊称。古代中国・春秋戦国時代の衣装が面白い。甲冑は概ね厚い皮革であろうか。せめて兜は鉄製ではなかったのだろうか。とにかく、御蔭で映像化イメージとして読むことが出来なかった宮城谷昌光の小説もより具体的にイメージできるようになるか。そういえば、昔読んだ海音寺潮五郎の“孫子”でのエピソードと重なっていて、それを思い出した。第38話まであるようだが、完結させたい。
⑳3月4日“第1話 天賦の才能”
㉑3月4日“第2話 戦勝の確信”
㉒3月5日“第3話 切なき想い”
㉓3月7日“第4話 友情の力”
㉔3月7日“第5話 勝手な道理”
㉕3月11日“第6話 災いの火種”
㉖3月11日“第7話 友から敵へ”
㉗3月11日“第8話 生きる厳しさ”
㉘3月12日“第10話 兵法書の誕生”
㉙3月12日“第11話 卓越した用兵術”
㉚3月12日“第9話 国王暗殺”
㉛3月14日“第12話 栄誉の価値”
㉜3月15日“第13話 神のごとき采配”
㉝3月15日“第14話 呉と楚の猛将”
㉞3月19日“第15話 裏の裏”
㉟3月21日“第16話 非人道的な策”
㊱3月22日“第17話 背水の陣”
㊲3月22日“第18話 決死の闘志”
㊳3月22日“第19話 無戦開城”
㊴3月23日“第20話 楚王の玉座””
㊵3月25日“第21話 偽りの平和”
㊶3月25日“第22話 民衆の怒り”
㊷3月25日“第23話 愚行の末”
㊸3月25日“第24話 兄弟の謀反”
㊹3月21日~㊺3月28日“首領への道”1998年・日本・監督:石原興
出演:清水健太郎、中野英雄、白竜、横須賀蓉美、高松英郎
清水健太郎主演の日本のオリジナルビデオ、ヤクザ映画。原作は村上和彦の極道のバイブルと言われた日本極道史『首領への道』。1月にはシリーズ11作目から最終まで見たが、これで第1作目から第10作まで見直しができる。これも今月で完結したい。
こうしたロシア側の罪深き犯罪は、誰が裁くのか。“プーチンを裁くのはロシア国民でしかない”と言われるが、それで良いのか。SDGsの時代に、このようなことが国際的に許されることではあるまい。
まぁ、一方ではかすかな期待を込めて、“プーチン大統領周辺に異変”とか、“プーチン政権にくすぶるクーデター説”とかの報道もあるが、これも期待薄だ。クーデターが成功したとしても、彼ら自身も戦争犯罪に加担していた連中だろう。それを見逃すのもいかがなものか。
一方で、北朝鮮のミサイル開発試験でいよいよ米国全土が攻撃可能と推測できる段階に至った。先週も指摘したが、日本が北に攻撃された場合に米国の反撃力を期待するはずだっただが、日本はウクライナのように見捨てられる可能性が濃くなり、米国による直接の反撃への期待は薄らいで来てしまった。
日本の場合は安保条約が明文化されている点で、ウクライナの遺棄例をそのまま適用はできないかもしれないが、日本自身の自力防御力の強化も必要な段階に至った。
だが日本一国で中露朝の3正面を相手にするのは、手に有り余る問題だ。だから、先週も言ったがNATO加盟は、現状では現実的で重要な選択肢ではあるまいか。中国を強く刺激することにはなろうが、いずれ行き着く論理的帰結であり、他に手はあると言えるのだろうか。恐れずやるべきことではあるまいか。
コロナ禍が訳の分からない段階に至った。ステルスオミクロン株BA.2への置き換わりが現状のようだ。では、疫学的予防政策はどうするのか、当局の明確なアナウンスは全く聞こえて来ない。
PCR検査を未だに忌避する意見があるのは不思議だ。検査して実態を把握するのが、科学的対応の第一歩だろう。実態を把握せずに疫学的予防政策は立案できまい。いつまでも科学的に対応せず、情緒的である。
だから、全国ラグビー高校選抜大会で次のようなアホアホ対応が生じる。気の毒なのは東福岡高校だ。非科学的情緒的対応で、こんなチグハグの不合理悲喜劇となる。
“(3月)31日に予定されていた全国ラグビー高校選抜大会決勝(埼玉・熊谷ラグビー場)の報徳学園(兵庫)―東福岡は、新型コロナウイルスの影響で30日夜に中止が発表された。(結果、不戦勝で報徳学園が優勝。)しかし、熊谷ラグビー場を本拠とするリーグワン1部の埼玉が、隣接する自チームの練習場で代替試合を実施。両チームの選手が熱い戦いを繰り広げ、東福岡が37―10で報徳学園に勝利した。”
代替試合を実施した埼玉は、“「東福岡の選手たちはPCR検査を行い、対象者全員の陰性が確認されている」とし、代替試合実施に踏み切った”という。このように検査をして、問題なければ試合中止はありえないことではないのか。純粋なスポーツがオヨヨなアホアホに汚されたのだ。科学立国の日本で、こんなアホアホが現実に起きてしまっている。それで良いのか。
アホアホ噺、もう1件。
大手証券会社の“相場操縦”が事件として立件され、逮捕者が出ている。果たして、これが犯罪だろうか。何せ、明確な被害者がいないのだ。関係者は皆、ハッピーなのだ。
犯罪となる行為はあったと認めるが加害者は特定できないので、犯罪は成立しないという、判例を私は知っている。この場合は、被害者は特定できない。それは一般投資家だというが、一般投資家はそれまでの市場価格を支持してきたのだ。その価格を乱さないようにしたことが、相場操縦だと強弁するのか。
それに、聞くところによれば他の証券会社は同じようなことをコッソリやっているという。この証券会社はそれを公明正大にやったということ。公明正大にやったので当局に睨まれた?これが犯罪として成立するのか。恐らく、同じようなことは米国でも行われているはずで、参考になる判例も沢山あるのではないか。
企業コンプライアンスの専門家も検察当局の対応に疑問を呈している。日本の当局は本当の法律の専門家なのだろうか。聞けば昨年の6月ごろから検察がインネンをつけて来ていたようだ。“お上ヅラ”してエラそうにして、言うこと聞かなければ“しょっ引く”という前近代的感覚(これも情緒的)で仕事してはいないか。これではまるで“暴力団”。国家権力がやればファッショ!日本のマスコミも“お勉強”もせず、“社会の木鐸”という公器の役割を忘れて、提灯記事ばかり書いていては、権力は腐敗するばかりだ。
それよりも、明らかに公職選挙法を犯した元首相が大手を振って暢気にして居るが、これは明らかに捕縛対象では対象ではないのか。これが“法治国家”の実態なのだろうか。
“正義のない社会は絶対的に腐敗する”、と私は確信する。アホアホばかりでは、日本もロシアの現状、中国の現状と同じように堕ちて行く。日本もロシアや中国の側に就くのか?近代的“権利”や“自由”を放擲するのか?思考や政治姿勢のパラダイム変更へ覚醒なければ、いよいよ政治的にも日本はダメになる!
さて、今週はまた月初につき、3月に見た映画の総括としたい。総計44本も見た。
3月は前半は仕事があったが後半はぱったりと無くなると言う例年の傾向なのだが、特に後半は確定申告に時間を使おうと思っていた。ところが今年は申告時期の延期はなかったことに、14日にようやく気付いて、大慌てで1日で申告書を書き上げて、15日に相談会に持ち込んだ。そこで間違いを大幅に修正されて、逆に御蔭様で思わず還付額が増えて大喜びだった。そんなことがあって、月の後半は読書もせず、一層の怠惰な生活で映画を見ることに地道を上げていた。いつもより見た映画が多いのは、そのためだ。
44本の内訳はNHK・BSプレミアムのBSシネマ10本、ネットからの無料映画34本。ネットからの映画では、TVでシリーズもので流れたものも1回見たのを1本とカウントしている。“孫子兵法 兵聖”23本と1月に見た“首領への道”シリーズの第1回と第2回の2本。
①3月2日“乱 Ran”1985年・日、仏・監督:黒澤明、脚本:黒澤明、小國英雄、井手雅人
出演:仲代達矢、寺尾聰、根津甚八、隆大介、原田美枝子、井川比佐志、ピーター、植木等
史実に基づかないと、どうしてもウソ感が先立ってしまう。
②3月4日“ワイルドバンチ The Wild Bunch”1969年・米・監督:サム・ペキンパー 出演:ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、 ロバート・ライアン、 エドモンド・オブライエン、 ウォーレン・オーツ、 ベン・ジョンソン、ジェイミー・サンチェス、 エミリオ・フェルナンデス
緊張感があって面白かった。
③3月7日“ツインズ Twins”1988年・米・監督:アイヴァン・ライトマン
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ダニー・デヴィート、ケリー・プレストン、クロエ・ウェッブ、ボニー・バートレット、マーシャル・ベル、トレイ・ウィルソン、ヒュー・オブライアン
人権無視の酷い映画。あまり気分のいいものではなかった。
④3月9日“影武者 Kagemusha”1980年・日本・監督:黒澤明、製作:黒澤明、田中友幸、外国版プロデューサー:フランシス・フォード・コッポラ、ジョージ・ルーカス
出演:仲代達矢、山﨑努、萩原健一、根津甚八、油井昌由樹、隆大介、大滝秀治、桃井かおり、倍賞美津子
尺の割に内容がない。何が語りたいか分からない。
⑤3月16日“RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語”2010年・日本・監督:錦織良成,脚本:錦織良成、ブラジリィー・アン・山田、小林弘利
出演:中井貴一、高島礼子、本仮屋ユイカ、三浦貴大、奈良岡朋子
生き方の本来の“たくましさ”を痛感。
⑥3月21日“タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 The Adventures of Tintin: The Secret of the Unicorn”2011年・米、新・監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演: ジェイミー・ベル、アンディ・サーキス、サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、ダニエル・クレイグ
スピルバーグの御伽噺。面白かった。
⑦3月22日“ブリッド Bullitt”1968年・監督:ピーター・イェーツ
出演: スティーブ・マックイーン、ジャクリーン・ビセット、ロバート・ヴォーン
少し分かり難い部分有。
⑧3月23日“ダーティファイター Every Which Way But Loose”1978年・米・監督:ジェームズ・ファーゴ
出演: クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、ジェフリー・ルイス、 ルース・ゴードン、ビヴァリー・ダンジェロ
米国にはこんなアウト・ローすれすれな人生もあり得たのだ。
⑨3月24日“ゴースト/ニューヨークの幻 Ghost”1990年・米・監督:ジェリー・ザッカー
出演: パトリック・スウェイジ、デミ・ムーア、ウーピー・ゴールドバーグ
愛する人が幽霊となって、問題解決という御伽噺。だが、ハラハラした。
⑩3月28日“天使と悪魔 Angels & Demons”2009年・米・監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、アイェレット・ゾラー、ユアン・マクレガー、ステラン・スカルスガルド
法王庁の内部は、そんな習慣で満ちているのか・・・。
これ以降はネット経由で見た映画。34本。
⑪3月1日“2012”2009年・米・監督:ローランド・エメリッヒ
出演: ジョン・キューザック、アマンダ・ピート、ダニー・グローヴァー、タンディ・ニュートン、オリヴァー・プラット、キウェテル・イジョフォー、ウディ・ハレルソン、ジョージ・シーガル
パニック娯楽映画。科学的認識が無用な恐怖心を抑制するのではないか。
⑫3月3日“実録・大日本菊水会 ~双龍伝~序編、完結編” 2007年・日本・監督:渡辺 武
出演;曽根悠多(曽根英樹)、大沢樹生、坂上香織、清水昭博、前田耕陽(友情出演)、小沢和義、山田辰夫、白竜(特別出演)、山下真司、火野正平、小野寺 昭
糸山英太郎氏の話?でもなさそう。下らない作り話か?世の中の真実を全く話していない。とんでもない勘違い人生を描いても無駄だろう。第一肝心の“菊水会”はヤクザでないなら資金源は何?資金なしで団体は形成・維持不可能。こんなクソ映画を一生懸命作る人々もいるものだと思った。“実録”もウソ?私のように見るバカもいる。
⑬3月5日“天才作家の妻 -40年目の真実 The Wife”2019年・米・監督:ビョルン・ルンゲ 脚本:ジェーン・アンダーソン 原作:メグ・ウォリッツァー
出演:グレン・クローズ、ジョナサン・プライス、クリスチャン・スレーター/マックス・アイアンズ/ハリー・ロイド/アニー・スターク、エリザベス・マクガヴァン
深い。好きな男(夫)のためにゴーストライターを40年やり続けた妻の話。それでも夫が好き?
⑭3月5日“墨攻 A BATTLE OF WITS/MUK GONG”2006年・中国、日本、香港、韓国・監督:ジェイコブ・チャン 脚本:ジェイコブ・チャン 原作:森秀樹/酒見賢一/久保田千太郎
出演:アンディ・ラウ、アン・ソンギ、ワン・チーウェン、ファン・ビンビン、ウー・チーロン、チェ・シウォン
2度目の鑑賞。前回はテレビ放映だったと思う。舞台となった梁城の梁渓は王なのか、城主なのか。
⑮3月22日“226 THE FOUR DAYS OF SNOW AND BLOOD”1989年・監督:五社英雄
出演:萩原健一、三浦友和、竹中直人、加藤昌也、鶴見辰吾、南果歩、名取裕子、本木雅弘、有森也実、隆大介、八千草薫、加藤武、川谷拓三、金子信雄、田村高廣、渡瀬恒彦、松方弘樹、鈴木瑞穂、高峰三枝子、藤谷美和子、丹波哲郎、芦田伸介、仲代達矢
情緒的な事件を情緒的に描いた。もっと事件に至る経過を客観的に描いてはどうか。特に軍人は論理的客観的に作戦しそれを実行しなければならないが、かくも情緒的であったのだ。幕末では“天皇”は戦いの主要な駒だったが、それが昭和維新では“オカミ”となっていた。戦争に負ける原因がそこにもあったのかも知れない。
⑯3月13日“ビキニ・カー・ウォッシュ All American Bikini Car Wash”2015年・米・監督・製作:ニムロッド・ザルマノウィッツ
出演:ジャック・カリソン,ジェイソン・ロックハート,ケイラ・コリンズ,ミンディ・ロビンソン
文句なしのB級映画。ビキニ姿の美女が車を洗う洗車場を企画・経営して一攫千金を狙う大学生の奮闘を描いた青春エロティックコメディ。
⑰3月25日“鬼龍院花子の生涯”1982年・日本・監督:五社英雄、原作:宮尾登美子
出演: 仲代達矢、夏目雅子、岩下志麻、高杉かほり、
鬼龍院花子が夏目雅子と誤解していた。貧しい日本で必死に生きた人々の特異な話。
⑱3月28日“実録・竹中正久の生涯 荒らぶる獅子 前・後編”2003年・日本・監督:辻裕之、原作:溝口敦
出演:小沢仁志、斎藤歩、森永健司、中野英雄、高松英郎 、内田明里、力也 、麻生誠二、ガッツ石松、白竜
ある時期の山口組の内側も分かった。姫路出身とは知らなかった。
⑲3月31日“グレイハウンド Zona Hostil/Rescue under Fire”2017年・西・監督:アドルフォ・マルティネス・ペレス
出演:アリアドナ・ヒル、ロベルト・アラーモ、アントニオ・ガリード、イングリッド・ガルシア・ジョンソン、ナーサル・サレー、ユネス・バジール
スペインは何の関係もないアフガンに参加したときの話。日本はNATOに加盟せよと言ったが、加盟すれば他所の戦争にも加担する覚悟がいることが分かる。
⑳3月4日~㊷3月25日“孫子兵法 兵聖The Ultimate Master of War”2009年・中国・ディレクター:趙箭、呉家駘、戚健、製作総指揮:張紀中、脚本 : 高大庸
出演:孫武:朱亜文、高紫蘇:胡静、国無咎:李泰、伍子胥:趙毅、闔閭:塗們、黥豺:韓東、楚昭王:李澤鋒
日本ではBS日テレにて、2011年10月17日から2012年3月5日まで、月曜日および火曜日の週2回、18時00分 – 19分00分(アジアドラマチックTV枠)放送。『兵聖』とは、孫武(紀元前544?-紀元前470?)の尊称。古代中国・春秋戦国時代の衣装が面白い。甲冑は概ね厚い皮革であろうか。せめて兜は鉄製ではなかったのだろうか。とにかく、御蔭で映像化イメージとして読むことが出来なかった宮城谷昌光の小説もより具体的にイメージできるようになるか。そういえば、昔読んだ海音寺潮五郎の“孫子”でのエピソードと重なっていて、それを思い出した。第38話まであるようだが、完結させたい。
⑳3月4日“第1話 天賦の才能”
㉑3月4日“第2話 戦勝の確信”
㉒3月5日“第3話 切なき想い”
㉓3月7日“第4話 友情の力”
㉔3月7日“第5話 勝手な道理”
㉕3月11日“第6話 災いの火種”
㉖3月11日“第7話 友から敵へ”
㉗3月11日“第8話 生きる厳しさ”
㉘3月12日“第10話 兵法書の誕生”
㉙3月12日“第11話 卓越した用兵術”
㉚3月12日“第9話 国王暗殺”
㉛3月14日“第12話 栄誉の価値”
㉜3月15日“第13話 神のごとき采配”
㉝3月15日“第14話 呉と楚の猛将”
㉞3月19日“第15話 裏の裏”
㉟3月21日“第16話 非人道的な策”
㊱3月22日“第17話 背水の陣”
㊲3月22日“第18話 決死の闘志”
㊳3月22日“第19話 無戦開城”
㊴3月23日“第20話 楚王の玉座””
㊵3月25日“第21話 偽りの平和”
㊶3月25日“第22話 民衆の怒り”
㊷3月25日“第23話 愚行の末”
㊸3月25日“第24話 兄弟の謀反”
㊹3月21日~㊺3月28日“首領への道”1998年・日本・監督:石原興
出演:清水健太郎、中野英雄、白竜、横須賀蓉美、高松英郎
清水健太郎主演の日本のオリジナルビデオ、ヤクザ映画。原作は村上和彦の極道のバイブルと言われた日本極道史『首領への道』。1月にはシリーズ11作目から最終まで見たが、これで第1作目から第10作まで見直しができる。これも今月で完結したい。
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