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“品質保証”は“信用”

ここで 改めて一体何のためにISO9001の認証をとるのか、という本質論です。
いわゆる“品質保証”という 顧客を意識したマネジメント・システムを確立し、これに付随して品質管理を行いつつビジネスの実力をつけて行きたいと言ったところではないかと思います。

そこで それでは「“品質保証”とは何か?」となりますが、改めて 問われるとドギマギ、と言ったところでしょうか。
JIS Z 9901(現在はJIS Q 9001に移行*)に拠りますと、品質保証とは 「ある“物”が品質要求事項を満たす事についての十分な信頼感を供するために、品質システムの中で実施され 必要に応じて実証される、すべての計画的かつ体系的な活動」となっています。この規格、2000年より前に有効だった規格ですが、何だか 難しい表現です。しかし、なかなか良く説明しているように思います。よりよい理解のために、この文章の構造を図に示します。
この図から、要はそれは“信頼感を与えるための活動”であることが お分かり頂けるでしょうか。


そうなのです。“品質要求事項を持っている” 顧客に “信頼感”を持っていただくための“計画的、体系的”活動なのです。それは品質システムの中で実施され、時に 実証されなければならない、ということです。

顧客の“信頼感”という極めて主観的でとりとめのないものへの挑戦なのです。とりとめもないからこそ、“計画的、体系的”であり“必要に応じて実証”されなければ 人々は信じてくれない、と思うべきです。

だからこそ コンプライアンスも重視しなければならないと思うのです。
信じてもらうためには、本来は 一言 抜けていますね。“誠実に真心をこめて”という一言が。
しかし、こういうエモーショナルな言葉は“規格”には 馴染みません。
こういう感情的、感覚的な言葉は 客観的であるべき 規格には 禁忌であるからからこそ、ISO9001自体も規格には馴染まないと当初、思われていたフシもあるのではないでしょうか?

*JIS Z 9901は1994年版のISO9001を翻訳したJISです。現在これに相当するJISは2000年版を翻訳したJIS Q 9001に移行しています。今回は 一旦 古い規格に規定した“品質保証”の概念説明が 非常に分かり易いと判断したので取り上げました。
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