The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
第二者監査で見た是正処置
先日、ある電気工事会社に第二者監査に行ってきました。
監査は行ってみると いつもそれなりに勉強させられることが多いものだと 思います。
この監査は、一応 社内のスケジュールに従って年に1回購買先に実施する正規の監査です。
今回は その会社に依頼した工事で、最近トラブルがあったので それがどのように先方の社内で処理されて 再発防止が 徹底されているかどうか調査に行ったのでした。
トラブルとは 次のようなものでした。
送風機の振動と騒音が 酷いので この会社の担当に見せたところ、簡単に引受けたので 工事にかからせたのですが、一向に改善されず、とうとう第三者の会社に依頼して 何とか治まったという “事件”でした。
今回の監査で その再発防止(是正処置)状況をトレースしたところ、キチンと トラブルの顛末が記録に残されていて、不適合報告書として 社内上部に報告され、月に1度の技術会議でも 問題点として審議された模様でした。
これらの記録書類は すべてコンピュータの文書管理システムで実施されており、文書の認証システムも 各人の役割と権限に応じて機能しているようでした。
この“事件”の原因は ベアリングの再調整と送風機の個々の部品のバランスを取れば 簡単に 対処できるものと先方の担当者が 考えたのが間違いであった由。結局のところ、送風機ファン、モーター、シャフトの回転系全体のバランスを取るようにしなければ 改善できなかったとのこと。これは、その第三者の会社でなければ できないことだったらしいのです。
先方の会社は 本来 機械器具の保守点検ではなくて 電気工事、電気機器の保守点検が 得意の会社で それが機械系の技術にまで踏み込んで保守点検しようとしたところに 問題があったようです。つまり、自分達の固有技術の限界を 認識できていなかったのが 問題で、彼らが受注する時に 安請け合いしないように チェックする仕組にした、というのが この出来事に対する再発防止(是正処置)策ということでした。
私としては 未だ甘い対策のように思えましたが、これ以上の 要求をするのはこの会社の経営問題に関わることのように思えたので これで了解することにしました。
私の考える 究極の再発防止(是正処置)策は このような人によるチェックではなくて、コンピュータによる全社システムによるチェックでなければ ほぼ満足できるような状態には ならないと思ったのです。つまり この会社の技術のナレッジ・マネジメントに基づくデータ・ベースの構築と その活用による受注検討システムが 必要であろうと考えたのでした。
人間系によるチェックとなれば “生き字引”のような人が必要で、そのような属人的仕組では どうしても全社的な規模でのチェックは困難で、局所的な判断とならざるを得ず、そういう仕組では時には誤った判断をしてしまうか、或いは 逆に 商機を逃すこともあり得ると思ったのです。
しかし、このようなシステム構築には相当な 投資とマンパワーの投入が 必要となり それはこの会社の経営上の判断となるべきものであると考えたのです。
もし、私の会社の存否が この会社と ほぼ一蓮托生であれば このような厳しい要求もするべきかも知れません。
第二者監査では この辺りの 限界を了解しておく必要があります。多分 恐らくは 監査に応じてもらった 先方の担当者の権限でできることまでを 要求するのが 適切な指摘水準と言えるのでしょうね。
監査は行ってみると いつもそれなりに勉強させられることが多いものだと 思います。
この監査は、一応 社内のスケジュールに従って年に1回購買先に実施する正規の監査です。
今回は その会社に依頼した工事で、最近トラブルがあったので それがどのように先方の社内で処理されて 再発防止が 徹底されているかどうか調査に行ったのでした。
トラブルとは 次のようなものでした。
送風機の振動と騒音が 酷いので この会社の担当に見せたところ、簡単に引受けたので 工事にかからせたのですが、一向に改善されず、とうとう第三者の会社に依頼して 何とか治まったという “事件”でした。
今回の監査で その再発防止(是正処置)状況をトレースしたところ、キチンと トラブルの顛末が記録に残されていて、不適合報告書として 社内上部に報告され、月に1度の技術会議でも 問題点として審議された模様でした。
これらの記録書類は すべてコンピュータの文書管理システムで実施されており、文書の認証システムも 各人の役割と権限に応じて機能しているようでした。
この“事件”の原因は ベアリングの再調整と送風機の個々の部品のバランスを取れば 簡単に 対処できるものと先方の担当者が 考えたのが間違いであった由。結局のところ、送風機ファン、モーター、シャフトの回転系全体のバランスを取るようにしなければ 改善できなかったとのこと。これは、その第三者の会社でなければ できないことだったらしいのです。
先方の会社は 本来 機械器具の保守点検ではなくて 電気工事、電気機器の保守点検が 得意の会社で それが機械系の技術にまで踏み込んで保守点検しようとしたところに 問題があったようです。つまり、自分達の固有技術の限界を 認識できていなかったのが 問題で、彼らが受注する時に 安請け合いしないように チェックする仕組にした、というのが この出来事に対する再発防止(是正処置)策ということでした。
私としては 未だ甘い対策のように思えましたが、これ以上の 要求をするのはこの会社の経営問題に関わることのように思えたので これで了解することにしました。
私の考える 究極の再発防止(是正処置)策は このような人によるチェックではなくて、コンピュータによる全社システムによるチェックでなければ ほぼ満足できるような状態には ならないと思ったのです。つまり この会社の技術のナレッジ・マネジメントに基づくデータ・ベースの構築と その活用による受注検討システムが 必要であろうと考えたのでした。
人間系によるチェックとなれば “生き字引”のような人が必要で、そのような属人的仕組では どうしても全社的な規模でのチェックは困難で、局所的な判断とならざるを得ず、そういう仕組では時には誤った判断をしてしまうか、或いは 逆に 商機を逃すこともあり得ると思ったのです。
しかし、このようなシステム構築には相当な 投資とマンパワーの投入が 必要となり それはこの会社の経営上の判断となるべきものであると考えたのです。
もし、私の会社の存否が この会社と ほぼ一蓮托生であれば このような厳しい要求もするべきかも知れません。
第二者監査では この辺りの 限界を了解しておく必要があります。多分 恐らくは 監査に応じてもらった 先方の担当者の権限でできることまでを 要求するのが 適切な指摘水準と言えるのでしょうね。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )
« ビッグ・ピク... | “飲酒運転”報... » |
コメント |
コメントはありません。 |
コメントを投稿する |