徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

コロナ、インフルエンザで重症化しやすい人

2022年12月17日 08時09分14秒 | 小児科診療
2022/23シーズン、とうとう岩手県でインフルエンザの流行が始まりました。
まあ、新型コロナ・パンデミック以前と比べると遅めですが。

さて、新型コロナの重症度はいろいろな意見があって今ひとつイメージがわきません。
当初は死亡率も高く恐れられていましたが、
変異を繰り返し、ワクチンが普及するとともに、
徐々に“ふつうの風邪”としてソフトランディングする可能性が見えてきました。

特にコロナは「重症化因子」が重視されています。
引用させていただきます;

       ①新型コロナ     ②インフルエンザ
(年齢)   65歳以上      生後6ヶ月〜5歳、50歳以上
(悪性腫瘍)   〇             ー
(病気)   慢性呼吸器疾患   慢性肺疾患(喘息を含む)
       慢性腎臓病     腎疾患 
       糖尿病       代謝疾患(糖尿病を含む)
       高血圧            ー
       脂質異常症          ー
       心血管疾患     心血管疾患(高血圧症を除く)
       脳血管疾患          ー
                 肝疾患
                 神経疾患
                 血液疾患
(肥満)   BMI>30      BMI>40(の成人)
(喫煙)
(免疫不全) 固定臓器移植後   免疫不全者(免疫抑制剤使用、HIV等を含む)
       免疫抑制薬使用
       免疫調整薬使用
       CD4<200のHIV感染症
(妊娠)   後半期       妊婦
(薬剤)             アスピリンやサリチル酸含有薬服用(生後6ヶ月〜18歳)
(その他)            介護施設や慢性期病棟の入所者

気がついたことは、
・インフルエンザは小児が重症化因子だが、新型コロナは違う。
・持病の重症化因子の病名が微妙に違う。
・肥満は両者で重症化因子でだが、BMI数値が違う。
・妊婦は両者でハイリスク因子だが、新型コロナは「後半期」限定。
・インフルエンザでは「Reye症候群」の絡みで、
 アスピリン/サリチル酸含有薬剤を服用が小児では重症化因子。

私は持病として「心血管疾患」があるので、どちらも重症化因子指定ですね。
気をつけなくちゃ。

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