徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

「風邪に抗生物質投与は控えて」 厚労省が手引書

2017年03月10日 08時28分13秒 | 小児科診療
 おやおや、今更ながら厚労省が重い腰を上げて耐性菌対策に積極的に乗り出しました。
 近隣の非小児科専門医から処方される「とりあえず抗生物質」(「とりあえずビール」感覚で風邪に抗生物質が使われれいる現状)が変わるといいなあ。

■ 「風邪に抗生物質投与は控えて」 厚労省が手引書
(2017/3/6 日本経済新聞)
 厚生労働省の有識者委員会は6日、軽い風邪や下痢の患者に対する抗生物質(抗菌薬)の投与を控えるよう呼びかける手引書をまとめた。抗生物質を使いすぎると薬剤耐性菌が増え、治療に有効な抗生物質が将来なくなる事態が懸念されているため。早ければ今月中にも、日本医師会などを通じて全国の医療機関に配る。
 手引書では、一般的な風邪の原因となるウイルスには抗生物質が効かないことから、「投与を行わないことを推奨する」とした。医師が患者に説明する際に「抗生物質は効かない」と告げた上で、症状が悪化する場合は再受診するよう指示しておくことが重要だとしている。
 一方、ふだんより排便回数が1日3回以上増える急性下痢症は、ウイルス性、細菌性にかかわらず自然と良くなることが多い。そのため安易に抗生物質を使わないよう呼びかけている。
 厚労省によると、薬剤耐性菌への対策を取らなければ、2050年には同菌によって世界で年1千万人が亡くなるとの推計もある。


<参考>
□ 「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン2016-2020
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