マリみて新刊発売から1週間。そろそろ解禁しても良いかな? というわけで、感想を一つしたためておこうと思います。
ネタバレ注意という奴で行きますので、まだ読まれてない方は注意して下さい。
それでは行きます。
「仮面のアクトレス」、OVAに備えてのてこ入れなのか、異様に早い気がした新刊発売でしたが、このペースで次はちゃんと秋に出るのでしょうか? 早くも次が気になる展開なのですが、それにしてもなかなか引っ張ってくれます。この調子だと、今年中に祐巳と瞳子の関係が解決する事はなさそうな感じですね。
といって停滞しているわけではなく、いくつかの伏線が用意されているみたいで、将来すべてが解決した後に全体を通して読めば、なるほど、と頷かせてくれるような展開になっていって欲しいと思います。まあそのとき祐巳ー瞳子関係だけで何冊読み返したらいいか、ちょっと考えただけでくらっときそうですが。
さて、お話は2部、いえ、ラストの小品も入れたら3部立てですね。由乃、自転車に乗る、から、令と菜々の剣道勝負を通じて令と由乃の相互依存関係の昇華を語る「黄薔薇、真剣勝負」。由乃の強気や臆病さ、不安などが描き出され、ヘタレからすっかり脱皮した令のかっこうよさが際だつ話になっています。でも、菜々が剣道それほど強いわけではなかったのが少し以外でした。まあ順当に年の差を考えたら令の方が強くて当たり前かも、と思わないでもないわけですが、有馬道場の跡取り、という設定に由乃同様幻惑されていたようです。
本の表題にもなっている「仮面のアクトレス」は、全体の6割以上を占めるメインコンテンツで、今回も平穏無事には済まない生徒会役員選挙を縦軸に、祐巳と瞳子の関係、というより、主に瞳子側の事情を外側から見た長編。瞳子の母がそれと気づかないまま祐巳と出会ったり、瞳子が母のことを本当に大事に思っている事がさりげなく描かれたり、と、今後の進展のためのキーが振りまかれたような話でした。でも、今回の見所は、祐巳や由乃を手の上で転がす志摩子の薔薇様ぶりや、瞳子の親友として、また志摩子の妹としての乃梨子のがんばりぶりでしょうか。
ラスト、わずか9ページの小品「素顔のひととき」は、妹離れに一応のケリを付けた令と、未だそこまでに至らない祐巳べったりの祥子とのお茶の時間。本当に短い話ですが、二人の親友ぶりとのどかな時間の流れが印象的な佳作だと思いました。
総じてまずまずの面白さだったのではないか、と思われる一冊。さすがにもう待つのも慣れましたので、この際とことんまでやって頂きたいものです。
ネタバレ注意という奴で行きますので、まだ読まれてない方は注意して下さい。
それでは行きます。
「仮面のアクトレス」、OVAに備えてのてこ入れなのか、異様に早い気がした新刊発売でしたが、このペースで次はちゃんと秋に出るのでしょうか? 早くも次が気になる展開なのですが、それにしてもなかなか引っ張ってくれます。この調子だと、今年中に祐巳と瞳子の関係が解決する事はなさそうな感じですね。
といって停滞しているわけではなく、いくつかの伏線が用意されているみたいで、将来すべてが解決した後に全体を通して読めば、なるほど、と頷かせてくれるような展開になっていって欲しいと思います。まあそのとき祐巳ー瞳子関係だけで何冊読み返したらいいか、ちょっと考えただけでくらっときそうですが。
さて、お話は2部、いえ、ラストの小品も入れたら3部立てですね。由乃、自転車に乗る、から、令と菜々の剣道勝負を通じて令と由乃の相互依存関係の昇華を語る「黄薔薇、真剣勝負」。由乃の強気や臆病さ、不安などが描き出され、ヘタレからすっかり脱皮した令のかっこうよさが際だつ話になっています。でも、菜々が剣道それほど強いわけではなかったのが少し以外でした。まあ順当に年の差を考えたら令の方が強くて当たり前かも、と思わないでもないわけですが、有馬道場の跡取り、という設定に由乃同様幻惑されていたようです。
本の表題にもなっている「仮面のアクトレス」は、全体の6割以上を占めるメインコンテンツで、今回も平穏無事には済まない生徒会役員選挙を縦軸に、祐巳と瞳子の関係、というより、主に瞳子側の事情を外側から見た長編。瞳子の母がそれと気づかないまま祐巳と出会ったり、瞳子が母のことを本当に大事に思っている事がさりげなく描かれたり、と、今後の進展のためのキーが振りまかれたような話でした。でも、今回の見所は、祐巳や由乃を手の上で転がす志摩子の薔薇様ぶりや、瞳子の親友として、また志摩子の妹としての乃梨子のがんばりぶりでしょうか。
ラスト、わずか9ページの小品「素顔のひととき」は、妹離れに一応のケリを付けた令と、未だそこまでに至らない祐巳べったりの祥子とのお茶の時間。本当に短い話ですが、二人の親友ぶりとのどかな時間の流れが印象的な佳作だと思いました。
総じてまずまずの面白さだったのではないか、と思われる一冊。さすがにもう待つのも慣れましたので、この際とことんまでやって頂きたいものです。