かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

フレンチ・パラドックスは間違いかもしれない? という少々衝撃的なお話がありました。

2014-05-13 21:57:49 | Weblog
 昨日の雨から一転してギラつく太陽の眩しい暑い一日の今日、体調は意識できるくらいには改善の兆しが見えてきました。どうも昨日が「底」だったようで、しばらくおかゆと胃薬で耐えていたのがようやく功を奏してきた模様です。喉の痛みもここにきて少しましになりました。このまま順調に回復してくれればと祈るばかりです。

 さて、人が健康を気遣っている最中に、アメリカから少々衝撃的なニュースがありました。フレンチ・パラドックスで一躍脚光を浴びた赤ワインが、ヒトの健康へは影響がない、という研究結果が得られた、という話です。赤ワインの健康機能性成分は、色素や渋み成分のポリフェノールで、なかでも「レスベラトロール」は多くのサプリメントが作られています。しかし、アメリカ・ジョンズホプキンス大学医学部のリチャード・センバ氏の研究チームは、1998年より、イタリア・トスカーナ地方の65歳以上の男女約800人を対象に、食事を通して摂取したレスベラトロールが、健康促進に効果を与えているかどうかを9年間調べた結果、レスベラトロール摂取量と寿命やガン、心臓病の発症などとの間には相関がない、ということを明らかにしたとのことでした。

 ただこれはイタリアの一地方という限られた対象に行われたものですから、例えば日本人にはどうか、とか、同じ白人でも他の地域に住む人の場合はどうか、とか、赤ワイン以外の飲食物や環境の影響など、不明な点が山ほどあり、この研究をもって、全人類にとっては赤ワインには健康に良い影響はない、という事を結論づけるものではありません。が、今まである意味無邪気に信じられてきた「赤ワイン信仰」にほころびが生じたのも事実で、今後このような健康機能性成分の実用化には、より慎重な態度が望まれることになるかもしれません。
 医食同源を始めとして、食で健康を、という流れはここ20年ばかりかなり強い潮流になってきていますが、実際には体質や育ちや食生活や運動や仕事やなどなどなどで様々に違う個々人において、あるひとつの食べ物が画期的に効く、などというようなことがある方が不思議なのかもしれません。大変難しい調査になるとは思いますが、それら複雑な要素の絡みあったものを一つ一つ解きほぐして、個々人にあった健康法などが開発されるようになればいいなと思います。そのためにもまずは全遺伝子の解析、次いでその遺伝子の発現の全容解明などが必要になってくるんでしょうね。早くそういう時代になってほしいものです。

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